第440話 文武両道ならばこれでしょう? (12)
だって高校生活最後の年の体育祭で、俺に幸を賭けて、カッコ良く勝負を挑んできたのに、山中に対して異性の女子達だけではなく、同性の男子まで声援をくれない状態だから。俺も流石に山中が可哀想だなと思い始め。何か嫌な奴だけれど、幸を賭けた勝負の方は取り敢えず辞めて、高校生活最後の体育祭をみんなで楽しもう、や! と、声をかけてやろうかな?
まあ、俺が山中に情をかけてやろうと思えば。
「か、和也、頑張ってね。私体育祭の日はお弁当を持って応援にくるから……」と。
聖女のお嬢さまらしい清く、可愛い制服を着衣した。実際他人が見れば羨むような美少女絵美の奴が清く、乙女のような振る舞い……。自身の顔を桜色に染め、俯き加減……。手の指をモジモジと、いじらしく手悪さしながら俺に、山中との勝負を頑張れと告げてくれば。
「あっ! 和也~! 絵美がお弁当を作るのならば~。うちも作って応援にくるからね~」と。
まあ、相変わらずと言った感じの志乃……。絵美にライバル心を剥き出しにして、あいつがお弁当を作るのならば、自分も作るのだと言い始めるのだ。
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