第357話 体育祭の練習があるみたい? (2)
「おい、皆頼むから、富美が走ると所を見ないでくれ~! お願いだぁ~! 頼むよ~!」と。
俺の親友の直人みたいに、皆の目の前に立ち、両手を広げ。
役の糞にもならない防波堤……。
自身の両目を潤ませながら、嫁さんが優艶に走る姿を魅せないよう、庇う者達もいれば。
「俺の彼女は他校で、女子高だから、誰にも見られないから良いし。ああ、良かった~」
「ああ、本当だな、山下~」と。
そう、俺の彼女の一人、絵美から友人を紹介してもらい、晴れて彼女ができ、童貞君も卒業したのではないか? と。
学年中の男子の間で、噂の的になっている
山下と大島のコンビなのだが。
これから夏に向けてある、広島の初夏や真夏のイベント、【とうかさん】や【広島港祭り】、【海水浴】、【プール】、【宮島の花火祭り】が、今から楽しみだと。
新しく彼女や彼氏ができて浮かれている者達もいれば。
俺のように体育祭の練習など。
「ああ、詰まらん!」、
「詰まらない!」、
「早く、家に帰りたい……。そして遅れている受験勉強をしなくては!」
と、独り言を漏らし、不満を漏らす、ガリ勉野郎も、家の学園には多々いるのだよ!
諸君! と、俺が説明をしたところで。
俺は更に手悪さ……。
運動会! 体育祭の手悪さと言えば!
地面に〇×と同じくらい人気のある砂山の真ん中に棒を刺し! 棒を倒さないように砂をとり、かき分ける、手悪さ。
それを俺は、一人ぼっちで楽しんでいると。
「おおっ! 大田だぁ! 大田のデカパイが走るぞ!」
「マジか?」
「ああ、マジマジ!」
「今回の体育祭でも結構揺れるぞ!」
「あいつの乳は!」
「オッパイは!」
「ポヨン! ポヨン! とな」
「あっ、ははは」
「わっ、ははは」と。
俺が(何? 何々? 何だ~?)と思えば。
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