第346話 元ヤンの御姉様は学生らしい(7)

「別に和也、もう怒らんじゃろぅ?」


 牧田が俺に尋ねると。


「牧田の言う通りで。沙紀、別に和也は、怒らんと思うよ。ねぇ、和也?」と。


 翔子が俺に尋ねてきたから。


「うん」と、俺が頷くと。」


 沙紀は俯き始め、自身の指をモジモジ、ソワソワとしつつ。


「じゃ、和也が、もう怒らないと言うから、志乃さんに教えますが。私の場合は来年の春に、私が付き合っている人がいなければ。私と寄りを戻すと和也が言ったと言い切って戻りました……。えへッ」と。


 沙紀は本当に可愛く笑って誤魔化しつつ、志乃へと告げたから。


 俺の中で、(沙紀の可愛さ、笑顔に対して100点満点~!)と、心の中で叫んで。


「沙紀~、今の可愛い子、ぶりっ子はわざといから、後でお尻叩きの刑なぁ~」と。


 俺がふざけたようにケラケラ笑いつつ沙紀へと、後でお仕置きだべと、告知をすれば。


「えぇ~、和也、私のことを怒らないと言ったじゃ、ん」


 沙紀は不満のある顔で告げてきた。


「ああ、別に俺、沙紀に対して怒ってないぞ。可愛いって言ったじゃないか。だから尻叩きの刑だ! ヒイ、ヒィ言わしちゃぁるけぇ」と。


「あっ、ははは」と俺が笑いながら沙紀へと告げると。


「もう、和也は、直ぐに。そんな恥ずかしいことを言うのだから」、


『プンプン』と、自身の頬を膨らませば。


「志乃さん~?」


「何、翔子ちゃん?」


「うち何か、和也と付き合う時のお約束事は、もっと凄いよ~」


 翔子がケラケラ笑いつつ志乃へと告げると。


「えっ! 和也とどんな約束をしているの?」


 志乃は興味津々に翔子へと尋ねるから。


 翔子が「あのね、志乃さん……」と、口を開き始める。



 ◇◇◇






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