　でも俺の志乃への憎悪は、こんなもので収まらないから。

「そんな、やるだけの兄ちゃん達いるならば。俺みたいな未成年のガキに、ちょっかいをかけるなよ。俺みたいな勉学に勤しむガキは。小遣い程度の金しか持っていないぞ。バイトもしていないからな」と。

　本当に俺はこいつ、志乃のことを冷淡目と口調で、下ネタをみんなの前で平然と告げた。

　沙紀の時どころではないくらい。

　こいつ、志乃のことを俺は罵ってやったよ。

　またこいつが精神科に通ぅが。

　俺はお構いなしだ、と思いながらねぇ。

　だからさ、パチンだ！

「和也、声が大きいし、言う事が酷い。この人可哀想だよ！」と。

　翔子の奴が俺の頬を叩き諫めてきた。

「うん、和也、酷い……。新宮寺さんの時も酷かったけれど。更にこの人に対して和也は悪意ある酷い事を言い過ぎる」と。

　加奈までグイグイ！　俺に迫り告げてきた。

「うん、翔子と山本さんの言う通り」

　フン！　フン！　と。

　幸も鼻息荒く、加奈の後を追うように迫ってきた。

　そして今度は牧田が。

「このお姉さん、山田の元彼女さんだと思うけれど。流石に今のは俺も酷いと思うぞ」と。

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