第42話 その日の夜

「ふぅ~、さっぱり。さっぱりした……」と、独り言を漏らす俺は、風呂から上がり。二階の自身の部屋へと向かい廊下を歩き、階段を昇って、自身の部屋の前へと着くと、慌てて部屋の扉を開けずに一旦、自身の足を止め──。奥の部屋……。俺の双子の妹二人の部屋を見詰めつつ、様子を窺い。少しばかり待ってみるのだが。


「「…………」」


 今日は何の反応もないから。


(……ん、あれ? 今日は沙紀から二人へと電話は無かったみたいだな)と、俺は思うと。


 自身の部屋の扉のノブを握り、回し、ゆっくりと扉を開け、室内に入れば。濡れた自身の頭の神をタオルドライしながら乾かしつつ、自分のスマートフォンが投げ、放置されている机と向かい。到着すれば。


 俺は自身のスマートフォンを握り、L〇NE電話やメールからの履歴を確認する。


「……ん?」と、「ああ……」だ。


 俺はいつものメンバー達……。加奈と蘭に加えて今日も絵美……。そして新たな追加メンバー……。家のお隣さんの絵美からのL〇NEメールを見て苦笑いを浮かべる。


 だって絵美の家は直ぐ近所の病院だし、由美の家は真隣さんだから、わざわざL〇NEメールをしなくても、俺に話しや用事があるならば、昔のように直接家迄尋ねてくれば良いと思うから苦笑いを浮かべる。


 でッ、更に俺がL〇NEメールの着信を確認していれば。篠田や親衛隊のメンバー達からもL〇NEメールが着ている事に気が付いた。


 だから俺は一つ一つのメールを丁寧に読み、返していくのだ。これが今の俺の勉強後──。寝る前の日課になっているからね。俺は『お休み、ハート、チュ!』のステッカー、マークを張り付け、メールを一人一人に返していく。




 そして終われば明日の為に睡眠だ。明日も朝早くから学園へと登校をしないといけない。


 だから『お休みなさい』と『また明日~』、


『ではサヨウナラ~!』



 Zu、ZZZ……zzz……。



「うぅ、うううっ」、


「うぅ、うううっ」、


「恨めし、恨めしい~。和也、恨めしい……」


「うぅ、うううっ」、


「うぅ、うううっ」、


「しくしく……」



(……ん? な、何? 何だぁ~? と、言うか? また出たのか、お化け……。うぅ、うううっ。俺の身体……。動かねぇ、動かないよ……)と。


 自身の脳内で驚嘆と不満を呟く俺だよ。まあ、流石に四日目になると俺自身もお化けに馴れたから。いつものように『うぎゃ、あああっ! ぎゃぁ、あああっ!』と吠え、叫んだり。


『親父~! お袋~! 助けてくれぇえええっ! また俺の許にお化けが出たよ~! だからあんたらの可愛い息子を助けてくれぇえええっ! お願いだぁあああっ!』とか。


『うぎゃ、あああっ! ぎゃぁ、あああっ! 誰かぁあああっ! 誰かぁあああっ! 助けてくれぇえええっ!』と最後に。


『蘭~! 加奈~! お前等の大好きなぁあああっ! 和君を助けてくれぇえええっ! お願いだぁあああっ!』と、俺は絶叫交じりで叫ぶのは辞めた。


 だから今日は女のお化けの奴が俺に対して何て嘆き、不満を漏らしているのかを注意深く聞き取る事にする。



 ◇◇◇




(お願い)


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