高校三年生の始業式の日から俺の生活は急変! 厄災と幸福が交互に訪れる刺激的な日々へと変わって行く

かず斉入道

第1話 プロ―ログ(元カノの不可解な行動……)

 あぁ~、今日も何て良い天気なんだ! 広島の街は……と、俺が天を仰ぎつつ我を忘れて、恋愛ドラマの主人公のように呟きたくなる行為、行動が目の先でおこなわれようとしている。


 そう、これってよくある話? 出来事じゃないかな? と思う事がおこなわれつつあるのだが。


 それって皆は何? と思うに違いないと俺が勝手に視聴者達の代わりに告げたところで話を戻すけれど。実はね? 俺の瞳に映るあの若い男女……。


 まあ、傍から見て大学生と未成年者……。JK少女のカップルだから。あれはどう見ても犯罪行為になる筈の男女の、イチャLOVEしながら腕を組み歩く楽しそうな光景に見える様子だよね?


 俺の目が悪くなければ……。


 でッ、そんな犯罪、違法カップルがが少し歩けば彼氏……?


 まあ、二人の様子を遠目から何度も自分の瞼を腕で拭きつつ唖然、呆然……。


 これぞまさしく開いた目が塞がらない状態へと俺は陥ると。大学生の兄ちゃんが自分の愛車……。


 そう白馬の王子様が駆る愛馬……。真っ白いの助手席の扉を……。


 いや、家庭教師か?


 まあ、どの道変態ロリコン王子さまは自分のユーノスロードスター愛馬の扉を優しく開け。


「お姫様、どうぞ」とキザな台詞を漏らしつつユーノスロードスター愛馬の扉を開けた。




(ここまで)




 そう図書館や本屋に行けば良くある物語のイケメンの王子様のように【イケメンスマイル】のお星様をキラキラと発射──散布しながら【キザナ台詞】を漏らすものだから。


「うっ、ふふふっ。沙紀の王子さま~。本当にありがとう~」


 馬鹿で阿保なJK少女の方は豚もお〇てりゃ木〇登るではないが? 完全に物語のヒロイン様気分……。もう完全にその気になり、大変に御機嫌麗しい様子で微笑みながらお礼を告げたJKの阿保少女……。


 それでも容姿端麗な美少女JK様なのだが。それでもここは天下の往来……。広島市内の繁華街……と言っても? 平和通りから本通り商店街へと抜ける入り口辺りではあるのだけれど。


 それでも俺達の下校時間は、大変に人通りは多い事は間違いない中でアイツ! あの阿保は! 俺が遠目から凝視しても『アイツはマジで、馬鹿で阿保か……。でも家の学園は広島市でも偏差値の高い高校なのだけれど……。あの阿保だけは特別馬鹿なのかも知れない?』と思い。


 その後の俺は自分の口から自然と。


「ああ~、あいつら二人が余りにも可笑しな台詞を漏らしながら嬉しそうに会話をするから~。今二人の可笑しな会話を聞いた俺の首や背中が痒い! 痒い! 痒くて仕方が無いぞ~。マジで痒い! 痒いぞ~!」


 俺が、自分が立つ位置から、かなり遠くまで……。


 もうそれこそ? 馬鹿カップルがイチャLOVEする位置まで俺の二人を軽蔑、揶揄する声と悪態が聞こえ、見えるぐらい大袈裟に振る舞うと。



(ここまで)



 俺と一緒に帰宅の途についているJKの少女の一人がね。俺の真横へと慌てて立ち並んできて。


「山田君、本当に新宮寺さんの事は良いの?」


 俺に尋ねてきた。


 でも俺はアイツ! 阿保の今彼ではもうない。


 そう俺は数週間前……。高校生活最後の年の三年生の始業式の日にアイツ! あの阿保な美少女! 神宮寺沙紀の浮気により、ポイ! とボロ雑巾のように捨てられたのだ。


 俺があいつの種馬? としてふさわしくないからと。春休み期間の間に、あの白いユーノスロードスター白馬の乗ったKR大学在籍中の家庭教師に。


『お前等二人~!? 俺が警察に通報したら。その大学生の家庭教師兄ちゃんは未成年者の女子高生にいかがわしい事をしたからと逮捕され、全国版のニュースやエ〇クス等のSNSのサイトで中傷を浴び、叩かれ、物笑いの種にされるのだからな~! 分かっているのか~? お前等二人~!? 』


 と言いたくなる行為で俺は奪われてしまったと言う訳なのだ。


 だから笑えるだろう、俺の事を……?


 俺は大変に情けない奴だから……。


 まあ、そんな情けない俺にあの阿保……。の事を問われても困るからね。


「山本、俺にそんな事を聞かれても困る」と告げ。

「俺がアイツ、沙紀の奴に別れようと告げた訳ではないから……。俺は知らねぇよ……。アイツ、沙紀の奴の好きにすれば良いんじゃねぇのか?」


 俺は苦笑いを浮かべつつ、ショートカットが良く似合う美少女様山本加奈へと言葉を返した。


「まあ、そうだよね……。神宮寺さんが決める事だから……」


 山本加奈はこの通りで余り感情を表に出さないタイプの少女……。某アニメの綾〇レイみたいなタイプの少女だから。


「山田君がいいなら。まあ、いいか……。じゃ、帰ろうか……」


 山本は俺に告げると歩き始める。


 だから俺は「うん」と頷いて山本加奈の後ろを歩き始めだす。




「ちょっと待ってよ、二人共~。神宮寺先輩って和君に出戻りしたいから許してくれと謝罪をしている最中じゃなかったけぇ~?」


 俺が急ぎ足で山本加奈の背に追いつけば。

 俺達二人の後に控えていた幼馴染様……。【隅田由美】が自身の前方を歩き出した俺と山本加奈に待って欲しいと嘆願……。


 そして俺達の前方で自分が吐いた。漏らした。嘆願を俺にしてきた言葉とは違う事──正反対な事を平然としている沙紀の阿保が出戻りしたいと言っているのではないか? と尋ねてきた。


 だから俺は幼馴染のツインテールが良く似合う、可愛い後輩ちゃんへと、自身の顔を穏やかに緩める事等しないで。


「知るかぁ~!」


 俺は大変に恐ろしい形相……。


 そうアイツ! 沙紀の奴に! 俺は良いカモ! 物笑いの種!

 アイツのストレス発散の為にお笑い人形にされた馬鹿、阿保な亀男……。


 俺は陰で沙紀の奴に嘲笑い……。自身の腹を抱え、高笑いをされていた駄目な男だと思えば。


 俺は無性に腹が立って仕方がない。


 もうそれこそ? あのツ―シーター仕様の、白いユーノスロードスターの狭い室内で『なかよし、こよし』と戯れラブラブしている阿保な二人を殴り、しばきたいぐらい俺は憤怒……怒りをあらわにしているから。


「か、和君……」と。


 俺の怒り狂う顔を久し振りに見た幼馴染の由美は、恐怖の余り、自身の顔色を変え、後ずさりを始めつつ声を漏らすのだった。



 ◇◇◇




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