誰にでもなれる

私優等生

何にでもなれるの

パパの自慢の子にも

ママの理想の子にも

みんなの模範である生徒にも

誰かのためにならなんだってなれる

でもおかしいな

ほんとの私がわからないの

将来も

ありのままの自分も

おかしいくらいに見当たらなくて

「謙遜しなくていいのよ」

「遠慮しないで」

なんて周りは言うけど

本当なのよ

何もないの

将来も

なりたい夢も

どっかに置いてきちゃった

ありのままの自分は隠れて出てこない

見つからない

自分らしく生きることが苦しくて

逃げてきたの

仮想の世界

パパの自慢で

ママの理想で

みんなの模範で

これでいいでしょ？

これが正解でしょ？

でもね

羨ましいの

自分勝手で好きなように生きてる人が

羨ましいのになれないの

誰も教えてくれなかった

こんな生き方

あれはダメ　これもダメ

ダメな道はたくさん教えてくれたのに

どうして教えてくれなかったの

誰かのために生きるの疲れちゃった

誰もわたしを見てくれない

私もわたしがわからない

私ですら見つからないわたしのこと

もう終わりにしよう

全部あの子に任せれば

全てが終わるの

楽になれる

私優等生

何にでもなれるの