追悔
江坂 望秋
追悔
明日の不安は将来の不安とは同じでない。やはり、近い将来と遠い将来とでは不透明さが違いすぎるのだ。世の人みながそれはそうだと言うのだろうが、だからといってその不安を除き、安心をもたらすことは出来ない。常に頭の一角にその大きな不安は居座り続け、人間を苦しめるのだろう。しかし、それこそが何より人間らしいことではないのかと思う。
これはいつかの私が書き記した日記の一節だ。多感な十代の終わり頃、将来に対して抱いた強烈な不安。その裏にある自身の弱さを吐露し、嘆き苦しんでいた。もはや、病とも呼べたその弱さは、私をどんどん享楽の道へ誘い、気付いた時にはただただ茫然とするのみであった。
追悔 江坂 望秋 @higefusao_230
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