第34話勇者たちの成長-ダンジョン編-
(side氷見勝吾)
どうやら俺たちはイスピー洞窟に、南達は花王の塔というところに行くらしい。洞窟は分かるが塔もあるのかと聞いてみたところ、塔はかなり昔に人類が作ったとされていて、そこが長い年月を掛けて魔物が住むようになってダンジョン化したものだそうだ。ダンジョン化すると階層が増えていったりするそうで、もともとは十階層だった塔も百を超える階層まで増えている例もある。今回の塔は五十階層ほどあるらしいが攻略は五階層までとの事。対するイスピー洞窟はほかと余り変わらないそうだがその洞窟には精霊が存在すると言われているらしい。国王様にはそこで精霊と契約をしろと言われている。居る可能性が高いということだろう。そんなに大きい洞窟でもないので全体を攻略するらしい。
ーーイスピー洞窟前ーー
「はあ、やっと着いた〜。」
「ふん、この程度でへばるなんてまだまだだな。」
「どちらかと言うと暇で暇で……。」
「ほう、なら帰りには面白いことを教えてやろう。まあこの洞窟攻略次第だがな。」
「うぐっ、まあ頑張りますよ。」
「まあ無駄話はこれくらいにしてそろそろ行くぞ。全員準備できたな!」
「「「「「はい!」」」」」
「では洞窟攻略を開始する。最初は俺が前線に出てお手本を見せてやるが後はお前たちにやってもらう。分かったな。」
「「「「「はい!」」」」」
「よし、攻略開始!ついてこいおまえら!」
とうとう始まった。足引っ張らないよう…に………ん?今何か聞こえたような?気のせいかな?まあ進もう。
********************
「まずこの洞窟には最初は俺が入って色々と教えてやる。あとは死ぬ限界まで助けないから気をつけろよな?それとこの洞窟にいる魔物だが、ビックコウモリ、オンディアラット、サイクロプスの三種類だ。サイクロプスについては最下層に居るいわゆるボス的な存在だな。あとはそのままでけぇコウモリとネズミだ。ネズミは数が多いから広範囲の魔法でやることをおすすめするぜ。これ以上の情報は教えない。まあ地図があるから頑張れよ?」
広範囲の攻撃か。確か東堂と優希が出来たはずだな。能力は東堂が熱操作で優希が自然現象発現とかいう能力のはずだ。ならネズミはなるとかなるな。残りは恋香が索敵、樹里が
反射なはず。だから道に迷うこともないし相手の位置もわかる。余程のことがなければ奇襲に会うこともないだろう。
「まあこんなところで立ち止まっても意味がねぇ。ほら!行くぞお前ら!」
「「「「「はい!」」」」」
洞窟攻略の開始だ!
洞窟は全部で7階層ある。一階層でプルファーさんが魔物の倒し方などのコツを教えて貰って2階層からは実践だ。階層を下るごとに敵の数が増えていき3時間経った現在は4階層まで行くことが出来た。
「おいおいこのくらいで疲れてんのかよ。まあいい、今日はこの辺りにして明日また攻略するぞ。丁度いいからダンジョンの過ごし方も学んでいけ。」
ダンジョンではいつ魔物が現れるか分からないので常に注意を払うことが大切だ。そのため交代で見張りが定石との事。今回はまだ慣れていないということで2人がかりで見張りをするそうだ。僕の見張りは4時間後、優希と一緒に見張りをする予定だ。もちろん布団なんて重たいものはないのでゴツゴツした岩場に雑魚寝状態だ。キツいが慣れなくては行けない。あ、でも意外とねれそう。とりあえず休息はしっかりとろう。
『……けて、…すけて、……誰か。』
ん?夢か?なんとも奇妙な夢だな。
『…助けて……氷の支配者様、5階…層に閉じ込められて……いるの。……お願い。助けて。』
助けるって誰を?もしや洞窟に入る前に話しかけた人?気のせいじゃなかったのか。というかもしや精霊さん?5階層なら次だな。かなり念入りに調べて精霊を助けてあげなきゃ。
「君はどこにいるのかな?」
「…分からない。……でも…暗い場所にいる。…変なトカゲがすぐ前にいる。」
トカゲ?プルファーさんはそんな魔物がいるなんて言ってなかったぞ?異変が起きているかもだし、気をつけなきゃな。
「わかった。明日直ぐに探してあげるよ。安心して待っててね。」
「…ありがとう。」
「…うぉら!次はお前らだ!とっとと起きやがれ!」
「もっと優しく起こしてくださいよー。まあ次からは気をつけます。」
「おう、そうしろ。魔物が攻めてきたら直ぐにこのベルを鳴らすんだ。こいつを鳴らせば大抵の奴らは起きるからな。しっかり鳴らせよ?」
「分かりました。」
結局魔物が来ることも無くそのまま起きる時間になった。さあ、5階層に着いたぞ。気を引き締めていこう!
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遅れてごめんなさい。夏休み課題やってました。7割強終わらせたので更新は早くなると思います。なので許してね。
お読み下さりありがとうございます!
是非、評価等をしてください!喜びます。
拙い文章ですが精一杯頑張りますのでよろしくお願いしますm(_ _)m
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