第32話集うクラスメイト
(side日下夏美)
この世界に来て約4ヶ月が経った。
最初は何も知らない地で怖かったし、言語も通じるか不安だったけど言語についてはこの世界はほとんどが日本語らしいので安心した。
この4ヶ月、ハルトマンさんは勇者保護に協力してくれたおかげで元々いた私たち5人に加え15人、かなりの人数がここに集まっているようだ。それにハルトマンさん曰く何人か別の国で保護されている人もいるみたい。
未だに春斗君の情報は出ていないようだけどそれでもクラスメイトが死んでしまったっていう話も聞かないし良かった。………早く会いたいな。
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この世界に来て7ヶ月が経った時、クラスメイト15人は全員ハルトマンさんの所に呼び出された。かなり重大な話らしい。
「話ってなんだろうな。」
「それな〜。つか最近やっと能力の使い方が分かってきたんだ。すげーだろ!」
「凄いな。まだここに来てから4ヶ月くらいだろ?どうやって使えるようになったんだよ。」
どうやら井上環くんと藤堂楽くんが話してるみたい。藤堂くんはもう能力を使えるようになってるんだ。短い時間なのに凄いな。
「俺の能力がわかりやすいってのもあるけどな。無闇矢鱈に能力使うよりもその使い方を考えた上で使って見ると案外いけるんだよ。」
「ふーんそんなんだ。今度色々と教えてくれよ!」
「ふっ、仕方ねーな。あ、国王サマが来たみたいだぜ。後でな!」
「おう!」
「よしよし、みんないるね。いや〜ちょっとだけ遅れちゃってごめんね。とりあえず今日ここに呼んだ理由を話すね。」
「早く話してくれよ。こっちは忙しいんだよ!」
「まあそう慌てないでよ。足立くん。まあ話すね。今から大体五ヶ月前くらいかな?ある国が魔王を1人討伐したんだ。」
五ヶ月前なら大体ここに来て二ヶ月くらいかな。そんなことがあったなんて。
「ここまでは良かったんだ。でも先月、その魔王を討伐した国が戦争に負けたんだ。……魔王軍とのね。」
「じゃあ魔王軍は国を滅ぼしたってこと?でもたいした国でもないんでしょ?」
「いやそういう訳でもないんだよ菊川さん。今回負けた国の王様は七皇と呼ばれる人、簡単に言うとめっちゃ強い人だね。個人でも強いし彼の国自体が厄介だから今回この国を倒した魔王はやばいんだよ。それに国自体は滅んでないよ。その事が問題なんだ。」
問題?なんだろう。
「今回は2人の魔王が関与していると思うんだ。それと今その国には王様らしい象徴する人は居ないけれど勇者、君たちのクラスメイトがその役に就くんじゃないのとは思うね。そうなると気になるのが勇者が生き残っていること。普通魔王なら勇者は殺すはずでしょ、それで死んでいないで勇者を利用しようとしているなら魔王側に君たちのクラスメイトがいるかもね。」
一気にザワついてきた。まあ魔王側に元クラスメイトがいるならそんな反応にもなるよね。いやでも、まだクラスメイトだとは限らないし、………どうなんだろう。
「みんなとりあえず落ち着こう?まだクラスメイトが向こう側にいるとは限らないし、大丈夫だよきっと。」
だんだん落ち着いてきたようだね。良かった良かった。
「ふふ、ありがとう日下さん。落ち着いてくれたようだし、話を続けるね。まあ今回その七皇の一人がやられたのは由々しき事態なんだよ。そこで、だ。みんなにはこれからもっと頑張ってもらおうかなって思ってさ。実は魔王は魔王の領土に、人間は人間のそれぞれの地域の領土にいるんだけど人間の間に結ばれている協定でダンジョンはみんなのものってあるんだよね。というわけで今から1ヶ月後、みんなにはそのダンジョンに行ってもらうとするよ。今回はかなり弱い部類のダンジョンに行ってもらうけど段々と強い所に行ってもらうからね。じゃあ質問ある人!」
「はい、いいですか?…もし私たちがダンジョンに行ってる時に魔王軍が攻めてきたらどうするんですか?」
「なるほど、いい質問だね後藤さん。結論から言うと問題は無いね。戦争を仕掛けてくるかどうかは僕の力で分かるし正直今の君たちって能力が強いだけで経験とかは弱いんだよね。だから大丈夫!さぁ次、何かある人はいるかい?」
「私も一つだけ。そのダンジョンはどこにあるんですか?」
「そうだね大体ここから十日くらいかな?でも日下さんとか一部の人にはここに残ってもらうよ?正確には治療を手伝ってもらう。ダンジョンに行く人には別の治療師さんを連れていくから大丈夫だよ。」
「私じゃダメなんですか?」
「うーん、君はいきなり血だらけの人間を完治させることが出来るかな?正直まだ無理だと思うんだよね。だからここに残ってあまり怪我をしていない人達に能力を使って成長させようかなって思ったんだけど。」
「そうだったんですね。分かりました。」
「じゃあ話も終わったことだし、これから頑張っていこー!」
1ヶ月後、みんながダンジョンに行く。私も頑張らなきゃ!
「………みんな行ったかな?じゃあ今日の質問をしようかな。『水平思考ー魔王ー』」
ーーーー魔王に関する質問は残り18回です。質問を言ってください。
「現魔王の中に彼らのクラスメイトが居る。」
回答…………『YES』
「やっぱりね。まさかこんな短期間で魔王になるなんて、これは今回の転移者は軒並みすごい人ばかりだな。」
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国王さんの能力には制限とかありますがまあそれはおいおいと………。
というわけで第2章、勇者側のお話がスタートです!今のところ何話作るか未定ですが、頑張ります!それとクラスメイトの名前全員決めました!能力はまだ決めてません!また分からなくなったら人物紹介回Part2でも作るのでその時に本名書いたりしますね。
✨変更点:国王の技名の変更、回数の表示
お読み下さりありがとうございます!
是非、評価等をしてください!喜びます。
拙い文章ですが精一杯頑張りますのでよろしくお願いしますm(_ _)m
@naito10616さん、@marco-pagotさん、フォローありがとうございますm(*_ _)m第2章楽しんでください。
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