第29話相見える両者
(sideラーアイ)
よもやこいつを再び使うことになるとわな。
『宝剣ミフィストリー』
わしが七皇になる以前から使っていた剣だ。
王となってから、いや七皇と呼ばれるようになってからこの剣を使うことはなくなってしまったが能力は健在のようじゃな。
この剣に出会ったのは若かりし頃ある洞窟の奥深くにひっそりと佇んでいたのを偶然見つけたことだ。恐ろしいほどに目を奪われ、気づいたらこの剣を手に取っていた。
すごい剣に違いない。そう信じて止まなかった。しかしその当時、一向に使える気配はしなかった。剣を振り下ろしても何も出ず、訓練用の人形でさえ傷をつけることすら出来ない。ただの古い剣、そう結論づけた。
何も切れやしない、ほんとに剣なのか、何度もそう思った。幾ばくか時が過ぎたある日その剣の本当の使い方を理解した。たまたまとも言えるし、運命とも言える。
なぜ使えるようになったのか。それは簡単な事だ。この剣は何も切れない、ただそう思うだけだった。何でも切れると思い続けていたからこそ何も切る事が出来ず、何も切れないと思っていたからこそ何でも切れる。この剣はそういう剣だ。この結論に至るまでにも長い歳月をかけた。故に気づいた。この剣は最弱にして最強の剣である、と。
「待っていろ。第三階位魔王、そして新たなる魔王よ。『虚空一閃』」
空間を切り、今、国王が姿を現した。
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(sideナノハ)
「ナノハ様、コクレン国の国王が突然姿を現しました。何らかの強力な能力を持っていると思われます。」
「そうか、ありがとうデーテル。それじゃあ俺も戦場に出るとするよ。」
何度もお世話になっている『大罪の黒翼』を使い空を飛んで行った。
「一応上から戦況を見ておこうかな。苦戦しているところを助けるようにしよう。」
案の定苦戦しているところをいくつかあるな。よし、あそこから行こう。
「ここからは俺が相手する。お前らは早く戻って体を休めるんだ。」
「第五階位魔王様!?……第三魔王軍でありながらこのザマで申し訳ありません。」
「大丈夫だ。連戦で疲れているんだろ?ここは俺がやるから全員撤退しろ。」
「分かりました。ご武運を。」
よし、全員行ったな。さあ、始めるか。
「なぜ第五階位魔王がここに?倒したんじゃなかったのか!?」
「ああそうさ、だがあの後俺が魔王を受け継いだのさ。」
「!?なんだと!だがどうせ弱いに決まっている!己の強さの驕りが仇となったな。我らはコクレン国軍の中でもトップの兵団だ。全員!あの魔王とやらを殺すぞ!今度こそ魔王を討つのだ!」
「強さに驕っているのはどっちかな。『力の簒奪』そして『際限ノナイ愛奪』」
力の簒奪の対象はあのキラキラした鎧と剣持ってるいかにも隊長らしき人にしよう。
対象ライト=アルターから能力『光魔法:閃光』『光魔法:光速連撃弾』、体力、を奪いました。
「いいね、『閃光』は多分めちゃくちゃ眩しくなるんだろうな。目を瞑って使う方がいいな。じゃあ『閃光』」
途端周りから呻き声が聞こえた。多分モロに食らったのだろう。
「なら次は『光速連撃弾』」
無数の光の弾がすごいスピードで飛んで行った。これでだいたい半分は倒したな。
………対象から体力を奪います。
「ぐふっ!」
突如全員が動けなくなりそのまま倒れてしまった。
「今回は運が良かったな。全員死ぬのも時間の問題だろう。ならさっきの光魔法を返してやるか。というかこれ応用すればいい感じに使えそう。『光速連撃弾-一極-』」
あちこちに飛んで行った弾はライト=アルターに向かって一直線に進んで行った。
「やはり色々使えるようだな。」
周りの奴らも事切れているようだし光魔法も使えなくなっているからライトとか言うやつも上手く当たって死んだんだろう。
「よし、この調子でどんどん行こうか。」
「貴様が第五階位魔王だな。我はコクレン国国王ラーアイと言う。早速だが死んでもらうぞ?」
すごい気迫だ。それに国王だと!?………ようやく姿を現したか。
「やっと姿を現したようだな。コクレン国国王。前魔王を殺した罪は重いぞ?」
「はっはっはっ!正義が悪を倒して何が悪い。貴様らは全員死ぬのだよ。」
これが国王ラーアイ。強力な能力を持っているはずだから動きに注意しよう。
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世の学生は夏休みとなっていて僕も例に漏れず夏休みなのですが受験期ということで勉強に忙しいので更新頻度を3日に1回くらいに減らします。ごめんね。あとバースデー寧々ちゃん当てました。いよっしゃぁぁ!
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