23話:魔神の姫(3)

オルデスがクロスの前に現れた。


 クロス「?! レア、カルディナ離れてるんだ」

「あいつから、神の魔力を感じる」

「多分、イオから魔力を奪い、神に近い存在になっている」


レアとカルディナは、戦闘から離れる。


 オルデス「クロス生きているとは思わなかっぞ」 


 クロス「ああ、確かに消滅するほど危険な状態だった」

「8年前のエルフの国に訪れた時、核兵器の被害を最小限に抑える為に直撃を受けたからな」


 クロス「その騒動にイオを略奪し、星の繁栄を乱すその行為、見過ごすわけにはいかない」

「魔神の種族には妥当な制裁をさせてもらう」


すると、クロスとオルデスの戦闘が始まった。



  [スターシップ内]


魔神の兵士たちが負傷した対応で、入口の出入りが少なくなっていたタイミングでスティアは場内に侵入し、通路の中を進むと広い空間に建物が存在した。


 スティア「これは、空飛ぶ要塞だな・・・」


それは、神の部屋と同等の広さと部屋だつた。

その中のひとつの部屋に、兵士が7人ほど集まり、警備をしている。


スティアは、その部屋があやしいと思い、攻撃を仕掛ける。


 スティア「ファイヤーボール」


 兵士「うぁ!」


攻撃を受けたと同時に兵士が身構える。


 兵士「火の女神スティアだ」

「火しか扱えない上に、女神の中で魔力が一番弱いやつだ」

「水・氷のスキルで対応しろ」



女神の魔力量は、星にとって必要とする存在価値である。


風の女神なら空気を作り出し

土の女神なら植物を作り出し

水の女神なら水を造り出す


種族にとって必要な存在価値で有り、属性を求める者が大きければ大きいほど、女神の魔力が高まる


たが火の女神は、熱・光・消滅の存在価値である為、その必要性が少なく、他の女神に比べて魔力が低い。


もし種族から存在価値が無くなれば、魔力を維持できなくなり、消滅してしまう。


 スティア「確かに魔力は低いが、倒せると思うかい?」

するとスティアは、兵士に急接近し胸元の服をつかみ「フレア」


兵士は炎に包まれながらスティアに投げ飛ばされ、投げ飛ばしたさ先に二人の兵士が巻き込まれる。


 兵士「ブリザード」スティアに向けて放つ


だがスティアは、熱風の楕円状にしてブリザードを防ぎ、そのまま範囲を広げると兵士の服が燃え始める。


慌てた兵士は、火を消すためにウォーターとアイスで使い始めた。


その隙をつき、背後に回り脇腹に正拳を突いて、近くにいた兵士の顔にハイキックが当り、その場で二人が倒れる。


兵士「強い・・・」

「女神は、魔法使いではないのか?」


 スティア「女神の魔力が高いから魔法を使うのが有効なだけだ」


魔力とスキルの強さだけなら、三女のレアが一番強い。

長女であるスティアは、魔力が低い事をコンプレックスになり、自分が嫌いであった。


だが魔力が衰えてる分、格闘で補う事で戦いを有利にさせている。


 スティア「これで終わりだ!」右手に炎を圧縮してる玉が大きくなる。


 兵士「エクスプロージョンか、あれは発動まで時間がかかる」剣で襲いかかる。


スティアは剣を交わし、「爆裂拳ゼロ距離エクスプロージョン


倒れた兵士からカードキーを拾い、四角いパネルにあてる。



   [動力室の監禁部屋]


 イオ「先程の爆発音はまさかクロスの?」

不安になる、クロスが強くても倒される恐れがあった。

それが静かになり、扉の向こうに誰がいるのか・・・

その時ドアが開き、そこにいたのはスティアだった。


 スティア「お母様!」


イオは、スティアを見て安心する。


 スティア「今開けます」ガードキーを使い、監禁モードを解除すると、自動ドアに変わり開く


 イオ「スティア」8年ぶりの再開で嬉しくなり、スティアに抱きつく。


 スティア「ご無事ですか?」


 イオ「無事たけど、オルデスにスキルを封印され、私の能力奪ったので、今の私には神の力が無いの」


 スティア「では私が護衛するので、ここから脱出しましょう」


 イオ「スティア、一緒に連れていきたい子がいるの」


イオに言われて奥に進む。


スティアは、動力装置の球体の中に、女の子がいることに気がつく「この子は・・・」


やな予感がした。

その子は母親にそっくりで、金髪の色だった。


 イオ「この子は私の娘、オルデスとの間に生まれた子よ」


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