十四話「俺はそんな桜が好きだから見たい」
「桜……」
桜の方に近づきそっと顔を胸の方に押し当てた。
「――っ!」
「ぁぁ……」
今朝では全くもってわからなかったが今になって気づいた。桜の胸が本当に柔らかい……。そして心音が耳元で動いているのが聞こえてくる。
柔らか……。
気づいたら俺は桜の胸元に手を伸ばしていた。
「――んっ!」
桜の声を嚙み締めていて少し体か揺れた。
「大丈夫か?」
「――っ!!?」
桜の顔を見ると物凄く顔が赤い。
「み、見ないで……仁に見られたら死んじゃう……」
手で顔を塞いでいてバタバタと動かしていた。それが以上にたまらなかった。
「……桜」
俺は胸の方に触っていた手をそのまま顔の方に伸ばし手を掴んだ。
「俺はそんな桜が好きだから見たい」
「――っ! ……仁」
桜の方も俺の手を握り返してきて、俺はさらに桜の胸に顔を押し当てる。
「……」
握られていない手で桜の背中を指で上からなぞった。
「――っ」
首筋からゆっくりと優しく、ただ指の腹を使いなぞっていく。
「仁っ」
そして襟元から背骨の方にそって、途中に少し硬いものが当たるがブラのホックだとわかった。
「――んっ‼」
握っていた手が握手から変わっていき、俺の三本の手を掴んできた。
俺は桜の胸に体を押し当てて、体をなぞる方向に神経を集中させる。
「……」
ホックからどんどんとした方に下がっていき腰の辺りが少し違っていた。
「――っ」
ワイシャツの感触ではなく桜の素肌だと感じた。
「桜、腰を触ってもいいか?」
俺は顔を桜の方に向けた。もし彼女がここまで嫌だと感じたなら俺は引き下がる。嫌なことはしたくない。
けど桜は違くて縦に頷いていた。
「いいよ触って、仁に触られるのが好き!」
もうその表情は女性の桜の顔つきになってた。
「ありがとう」
俺は指から手の平全体で桜の腰を触った。
「――っ!」
桜が俺の頭を思いっきり抱きしめてきた。
「んっ仁……」
そしてゆっくりと桜の肌を摩りパンツが少しだけ当たり捲っているのだとわかる。
数回、触り。また服の上から下の方に向かって手をおろした。
そして柔らかい……。
少し揉むと指が吸い込まれ弾かれた。
追っていた手の方を見ると桜のお尻だと改めて認識する。
「……桜、嫌だったら断っても良いんだぞ」
「――えっ⁉ いや、もっと触って……仁に沢山触られたい!」
頭を押さえていた手が背骨の方に持って行って抑えられ、桜の両足が俺の片足全体に締め付けてきたロックされた。
「触って……。スカートじゃなくていいから」
甘い声で、少し吐息を交えながら顔をさらに赤くしていった。
「……あぁ」
桜にされと事と同じようにしようと俺はスカートを捲り上げ触った。
「――っ!」
触った瞬間、感触が違った。
生地がすべすべで、異様にぬくもりと温かさがあった。
桜の今、顔に押し付けている胸とは違う柔らかさ……。
「おぉ……」
これを触っているだけで幸せすぎる。
俺は指筋でゆっくりと撫でまわすと指筋が吸い込まれる。
「――んっ!」
足がもっと締め付けられていく。
そして俺は桜のお尻を包み込むように握りしめた。
「あぁっ! ……っ」
「――っ」
思いっきり桜に抱きしめられる。
これを聞いた瞬間心臓が嬉しく響いていた。
「仁。……キスして」
「あぁ……」
俺は桜と口づけできるところまで近づきお互い目を瞑って、そのまま……
「――っ」
キスをした。
数分。ただお互い無言のまま俺は桜の唇を求めた。
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