1年目 4月12日 ー 本-4

先生ら全員が動き出す。

(どれいど...皆のども~!ここから動かないようにしてください。先生達で探してきます。)








『ちっ』

「怒るなよ そこにあるんだから。」

おこるのも分かる。すでにそらの膝には血がただれている。

スタンプまで、あと3メートル。

死ぬぐらいなら退散しろというであろう。もちろん、自分もそうしたい。

『でもさ、そこにゴールがあんだよ?あきらめるなんてただただイヤじゃん?僕らは、そういうやつらでしょ?』

ああ、

「そうだね。じゃ、うごきましょか。」

というのも、かれこれ10分ほどここにいるからだ。

手がやばい。死ぬ。ガチ死ぬ。でも、あと少しで。

意識がもうろうとしてきた。下に落ちればもう先なんてなくなるのに。こんな一つのイベントにそんなに価値はないのに。

でも、抗いたい。自分を追い詰めて、結果を出したい。

「結果を残したいよ!死にたくないよ!でもさあ、これくらいの事ぐらい完璧にしたいじゃん!?」

『なら、動け。』

手を揚げる。取る。動かして、動かして、ようやくのことで新しいてをかけるべき場所を見つける。あたかも、ボルダリングのデスゲームのように。




意識が戻る。気づけば崖の上にいて、スタンプを持つそらと慌てる先生らがいた。


自分の弱さに、痛感した。


                                本-5に続く

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