神を拾ったらツンデレ少女に魅入られました。
月猫
~~プロローグ~~
神・・・信仰の対象として尊崇・畏怖されるもの
ここ日本で神を信じるかと尋ねると大半の人が信じないと答えるだろう。仮に信じると言っても、いればいいな程度がほとんどである。
もちろん僕も神という曖昧なものは断じて信じていない。しかし興味はある。日本には八百万の神がいると伝えられてきた。物はもちろん季節にだって神がいるとされているからである。
春、
夏、
秋、
冬、
全員女神ではあるのだが夏と冬の女神だけはどの古文書にも詳しい記載がなく謎が多い存在なのだ。おそらくそれは桜の花が咲き誇る麗らかな春と紅葉が錦織なす幻想的な秋、その二つの季節を多くの昔の人々が敬愛してきたからだろう。
季節は巡ると言うけれどそんな嫌われ者の夏と冬の神様は一体どんな気持ちで自分のことを思っていたのかと俺は考える。自分のことを忌み嫌う? 存在ごとなくなればいい?
ーー違う、夏は高く昇る太陽のように明るく皆を照らすような、冬は寒月のように冷たく孤高に。
そんなはぐれ物がいる四季折々の神様たちが互いのことをどう思っているか。高校生である僕にそんなことがわかるはずがない。
「なあ
「一体何を言っているのかしら。そんなこと言っている暇があるのなら本を運ぶのを手伝ってちょうだい」
「はいはい」
この物語は四季を冠する高校生たちの少し不思議な恋物語である。
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