4. つむじ狩り
私が小学校の塾で出会って好きになった
「あそこの整体。黒髪短髪のややマッチョ、みえる?」
「見えないね。ガラスが反射してここじゃだめだわ。近づこう」
和歌子と私は市街地にある整体院を反対側の歩道から観測したが、道路を渡り顔割れしてない私が正面から覗くことにした。
「あ~!ドキドキするー!めっちゃすごいフェロモンなんだけど、ガラス越しじゃわからんかも!はー。どうかなー。見てみて
「よし任せろ。めっちゃ覗いてくる」
私は整体院の反射するガラス張りのドア部分に顔を近づけ手でひさしを作り中の様子を観察した。受付には今は誰もいないようだが、長椅子で待っている様子の老人が一人いるので、そのうち誰かしら来るに違いないのでそれだけでも見て行こうと、1分くらいその状態のままじっとしていると、奥から整体師らしき服装の男が出てきた!こいつか!ここにいたら怪しいので私は男の姿を目に焼き付けるとすぐに和歌子の元に戻った。
「見たわ!たぶん。それっぽい黒髪短髪だった」
「どうどう!?モテそう??フェロモン見えた!?」
「わからん…。たしかに顔はイケメンじゃないね。でも整体師って制服着てるしモテそうかもしれんね。フェロモンも遠くからじゃ伝わらんかったね」
「制服のフェロモンよね!あるわ…。モテるんだろうな~!でもがんばるもん!」
「さて、ここまで来たし千鳥のたい焼きでも食べていきましょうかね」
「さてはそっちが蝶子の本命だな。行こう行こう!」
「千鳥のサラダたい焼きが大好きだよわたしは…。二個買おう」
「私はチョコとカスタードだな!!」
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