第7話LINEライバーになった少年、そして二人だけ。

 コメント機能を使うと配信者と会話ができる。

 半分は筆談だけどね。


 偶然にもヒナピナチャンスに来てくれた人。

 ビーコルを好きで興味本位で来てくれた人。


 逃がしてはならぬ。


 とにかくオニルさんの配信が面白くなるように!

 ネタを振ってみたり、私の近況を報告してみたり。

 オニルさん! 拾って、全部拾って! 物乞いばりに!


 コメントから会話が広がり、視聴者が楽しくなったり、同じようにコメント入れてみようかなと思ってもらえば儲けもの!


 とにかく私はがんばったよ。

 オニルさんもコメントを拾っては話題を広げるべくがんばった。


 一回の配信は約一時間。

 皆さんも学生時代に朝礼やらでスピーチとかしたことあるでしょ?

 それから考えると一時間の長さよ!


 もうはんぱないって。


 逃がしちゃならぬとばかりに、配信者とのコミュニュケーションツールで

 見に来てくれた視聴者へコメントしてしまうほど切羽詰まっていた。


 私がね。


「誰と会話してんのよ! 俺を無視してコメントで視聴者と会話ですか?」


 まさに笑


 オニルさんが文句を言うが、それがなかなか面白い。


「どうも来てくれてありがとうございます。顔が近いわデカイわで困るね。つまらなくないかな? 楽しんでくれている?」


 必死だった。


 そしてここから生まれた名言が。


「YSさん、楽しんでる?」


 だった。


 これは今後の配信でも、場が少しグダついた時などに使うと効果が出る

 私とオニルさんのダブルチーム!否。

 私とオニルさんとYSさんのココナッツスリーになるのであった。


 ものすごく盛り上がったかのように書いているが、初めての配信は残りの三十分ぐらいから、ほぼ私とYSさんしか視聴していない、それはそれは凍るような黒歴史であるのだが、今では良い思い出である。


 オニルさんは二度と経験したくない初回の話でした。

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