45. クラスメイトからの嫉妬

「いってらっしゃーい!」


『いってきます』


昨日が何事もなく終わって良かった。


「みぃ、今日からまじで勉強するから。」


「えぇ。やだ。」


「昨日も結局全然できなかったし。」


テストまであと1週間ちょっと。勉強しなきゃ。


「みぃ、放課後、学校残って勉強しない?」


「いいけど、なんで?」


「家だとヤりたくなる。」


「変態。」


「まじで、俺集中できなくなるから、学校で勉強しよ。」


「はいはい。」


放課後、学校で勉強することになった。


「美蘭ちゃん、おはよう!」


「あ、亮太くん。おはよう!」


「美蘭ちゃん、テスト勉強どう?」


「全然できてない…。今日から頑張るつもり!笑」


「俺も全然やってない。美蘭ちゃん頭いいから大丈夫だよ!俺教えてもらいたいもん。笑」


「数学は無理だけどね。笑」


「俺、歴史教えて欲しい!」


「歴史は覚えるしかないよ!笑 私もひたすら暗記してる。笑」


「そうなのか。笑」


亮太くんもテスト勉強、全然やってないみたいで安心した。


「はい、授業始めます。」


『お願いします』


授業が始まった。今日頑張ればお休みだ。


「美蘭、ご飯食べよー!」


「うん!美蘭、トイレ行ってくるから先に屋上行っててー!」


「分かったー!じゃあ、北斗を教室で待たせとくね。笑」


「ありがとう。笑」


昼休みになり、トイレに行く。


「美蘭ちゃん、ちょっといい?」


「あ、うん!」


手を洗っていると、美咲ちゃんが入ってきた。隣には、同じクラスの、由奈ちゃんと華恋ちゃんがいた。


「美蘭ちゃんって北斗くんと付き合ってないよね?」


「あ、うん。付き合ってないよ。」


「仲良過ぎない?昨日、一緒に水泳の授業サボってたよね。」


「サボってたわけじゃないよ。」


「私が北斗くんのこと好きって言ったの覚えてるよね?」


「…うん。」


「それなのに、北斗くんと仲良くしてるなんて、美蘭ちゃんちょっとひどくない?」


「確かに。」


「美咲、可哀想。」


3人に高圧的な態度で話しかけられてすごく怖い。


「美蘭ちゃん、協力してくれるよね?」


「えっ、」


「いいでしょ?」


「それは、できない。」


「どうして?」


「ほく、今、彼女欲しいと思ってないから。」


「いや、でも気持ち変わるかも知れないじゃん。」


「変わんないと思う。」


「は?どうせ、北斗くんのこと盗られたくないだけでしょ。」


はやく、この場から出たい。


「協力してくれるよね?」


「あ、私もう行くね。」


「ちょっと!」


トイレから急いで出る。


「美蘭…」


「ほく?」


トイレから出ると、ほくがいた。


「ほく、どうしたの?」


「全然戻ってこないって思って。返信してよ。」


「ごめん。気づかなかった。」


「なんか、あった?」


「うん。」


「どうした?」


「後で話す。早く屋上いこ。」


「うん。」


今、ほくと一緒にいるのを見られたらまずいので、急いで屋上に行く。


「はぁー。」


「美蘭、何があったの?」


「え、美蘭、どうかしたの?」


「…うん。美咲ちゃんに、付き合ってないのにほくと仲良くしてることを言われて。美咲ちゃんがほくのこと好きなの知ってるのに、ひどいって。」


「そうだったんだ…。美咲ちゃん北斗と付き合ってるわけじゃないのに。美蘭が可哀想。」


「本当にな。結衣、これから美蘭と一緒にトイレ行ってあげて。」


「分かった。」


「それは申し訳ないよ。特に何かされた訳でもないし。」


「もう1人で学校歩いちゃダメだから。トイレと更衣室以外はずっと俺といて。」


「無理だよ。笑」


「美咲ちゃん、ちょっと怖いね…。」


「怖い…。」


「付き合ってること言ったほうがいいかもね…。」


「どうしよう。言ったほうがいいのかな?」


「難しいね。」


「言おうかな。」


「俺はどっちでもいいよ。美蘭の好きにして。」


「うん。もう少し考える。」


「うん。」


付き合ってないのに好きな人と仲良くされたら嫌だよね。きっと。やっぱ付き合ってるって言った方がいいのかな。


「よし、じゃあ教室戻ろっか。」


「うん…。」


お昼ご飯を食べ終わり、屋上から出る。


「美蘭、これからは結衣とトイレ行って。」


「うん。分かった。」


「なんかあったらすぐ言って。」


「うん。ありがとう。」


「怖い?」


「ちょっと怖い。」


「空き教室いく?ぎゅーしてあげようか?」


「…行く。」


「ん、行こっか。

寛太、結衣、先行ってて。」


「はーい。」


「了解ー!授業までに戻ってこいよー。」


ほくと空き教室に行く。空き教室の近くはいつも人がいないから見られる心配もない。


「みぃ、おいで。」


「うん。」


「怖かったね。」


「うん。怖かったのにほくいなかった。」


「ごめんね。」


「ほく、教室行きたくない。」


「休む?」


「…休まない。」


「うん。偉いね。」


「うん。」


ほくがぎゅーをして頭を撫でてくれる。


「みぃ、そろそろ行ける?」


「やだ…。」


「やだね。」


「ほくと一緒にいたい。」


「みぃ、ちょっと顔あげて。」


「…こう?」


「うん。」


「冷たっ」


首元に何か冷たいものがかかった。


「香水…?」


「うん。俺の。これで頑張れる?」


「うん。頑張る。」


「偉い。」


「ほくの匂いだ。」


「うん。俺と同じ匂いだね。」


「うん。この匂い大好き。」


「よかった。頑張ろっか。」


「頑張る。」



空き教室から出て教室に向かう。


「美蘭ギリギリだね。笑」


「うん。遅くなっちゃった。笑」


「大丈夫?」


「うん。なんとか。頑張る。」


「うん。なんかあったらすぐ言ってね。」


「結衣、ありがとう。」


結衣にも心配をかけてしまっている…。どうしたらいいんだろう。


「じゃあ、ホームルーム終わります。気をつけて帰れよー。」


『はーい』


ホームルームが終わった。今日は勉強をしていくから、まだ帰らない。


「美蘭、どこで勉強する?」


「教室は?」


「いいよ。ここで勉強しよっか。」


「うん!」


教室で勉強をすることに。


「美蘭ちゃん、帰らないの?」


「あ…うん。」


「北斗くんと勉強?」


「…うん。」


「仲良しなんだね?じゃあねー!」


「うん。ばいばい。」


ほくと教室で話をしていると美咲ちゃんに話しかけられる。ほくと勉強するから怒ってるだろうな…。


「みぃ、勉強しよっか。」


「うん…。」


みんなが教室からいなくなり、ほくと2人きりになる。

ほくに頭を撫でられる。心配させてるよね…。


「ほく、ここわかんない。」


「ここは…」


「あ!そういうことか!」


「うん。解けそう?」


「うん。」


ほくに数学を教えてもらう。分からないところが多すぎてテストが心配。


「ほく、もう帰りたい…。」


「もう少しやろ。」


「今帰ったらみぃとイチャイチャできるよ!帰ろ!」


「もう少し勉強してからイチャイチャしよ。」


「やーだ。今帰んないとイチャイチャしない。」


「なにそれ。笑」


「本当だよ!」


「じゃあ、今日はイチャイチャ諦めるわ。」


「なんでそんなこと言うの!イチャイチャは絶対する!」


「さっきからイチャイチャって何?笑」


「ちゅーしたりぎゅーしたりするの。」


「勉強してから帰っても絶対するじゃん。笑」


「しない!」


「みぃちゃん我慢できるの?」


「…できるもん。」


「へぇ。俺は無理だからするね。」


「ねぇ帰ろ?」


「帰んないよ?笑」


「意地悪。」


「はい、やるよ。」


結局勉強を続けることに。


「はぁ。疲れた。」


「みぃ頑張ったね。」


「早く帰ろ。」


「うん。」


3時間くらい勉強させられた。鬼だ…。


「ただいまー!」


「おかえり!遅かったわね。」


「勉強してきたの。」


「そうなのね。2人ともご飯できてるよ」


「ありがとう。」


ママ達はもう夜ご飯を食べ終わったみたい。ほくと2人でご飯を食べる。


「お腹すいた!!いただきます。」


「いただきます。」


今日はハンバーグ。おいしそう。


「美味しいー!!勉強頑張ってよかった。」


「みぃ数学まじで心配。」


「なんとかなる!」


「土日も勉強しようね。」


「やだ。ほくデートしよ!」


「テスト終わったらね。」


「やだ。」


「じゃあ、勉強頑張れたら日曜日の夜、ご飯食べに行こ。」


「行く!!」


「何食べたいか決めておいて。」


「うん!楽しみ!頑張る!!」


「うん。頑張ろうね。」


楽しみ。勉強頑張る。


「お腹いっぱい。」


「みぃ、勉強する?」


「やだ。」


ご飯を食べ終わり、部屋に戻ると勉強させられそうになる。


「じゃあお風呂入る?」


「うーん、もうちょっとしたら。ちょっと休憩する。」


「分かった。」


ベッドに寝転がって携帯を触る。


「みぃ何してんの?」


「メッセージ返してる。」


「誰から?」


「結衣。」


「男は?」


「うーん、きたら返してる。」


「俺、みぃとメッセージ全然したことない…。」


「ずっと隣にいるからね。」


「ねぇー、俺もみぃとメッセージしたいー。」


「喋った方が早いよ。」


「まじで、誰からメッセージきてるの?」


「うーん、亮太くんとか、あとは、文化祭で交換した人とか。」


「亮太?」


「うん。勉強教えてほしいみたい。笑」


「へー。俺の方が勉強できるのにわざわざ美蘭に聞くんだ。」


「ひどい。みぃも数学以外はできるもん。」


「そういうことじゃないから。亮太美蘭のこと好きなんだよ。」


「えっ。そうなの?」


「俺が見てる限りでは。」


「違うでしょ。全然そんな感じしないよ?」


「美蘭は鈍感なの。」


「そうかな?」


「うん。はぁ、まじで嫉妬する。」


「ほく、好きだよ。」


「ん。俺も。」


ほくに軽くキスされる。


「可愛い。」


「ほく、もう一回ちゅーしよ?」


「ん、どうした?またしたくなっちゃった?笑」


「…だって、一瞬しかしてくれなかったもん。」


「んー、でも勉強して帰ったからイチャイチャしないんでしょ?」


「…意地悪。」


「また、明日ちゅーしよっか。」


「やだ。」


「みぃ今日ワガママ。」


「ちゅーしたい。」


「えー。しないんじゃなかったの?」


「するの。」


「なんで?」


「…ちゅーしたいから。」


「誰と?」


「ほくと。」


「どんなちゅー?」


「深いの。」


「深いのって?」


「長いの。」


「長ければいいの?」


「だめ。」


「じゃあ何?」


「…エッチなの。」


「へぇ。エッチなのがいいんだ。じゃあ、明日エッチなのしよっか。」


「今日がいいの。」


ほく意地悪すぎる…。


「ほく、ちゅーしたい。」


「明日も勉強頑張れる?」


「うん。」


「じゃあ、いいよ。」


ほくとちゅーする。深くてエッチなの。


「んっ。」


「可愛い。みぃ顔真っ赤。」


「恥ずかしい…。ほく意地悪。」


「気持ちよかった?」


「うん。」


「俺も。」


「ほく、好き」


「俺も好きだよ。」


学校でのこともあって、このままずっと家にいれたらいいなと思ってしまう。


「みぃ、そろそろ寝よっか。」


「うん。」


「おやすみ。」


「おやすみ。」


お風呂に入り、映像を見てベッドに入る。明日も勉強がんばろう。

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