36. お出かけ

「痛い…。」


次の日朝起きるとやっぱり身体が痛かった。


「みぃ、おはよう。身体痛い?」


「うん…。腰が…。」


「ごめん。激しくし過ぎたわ。」


「もう…。ほくはなんともないの?」


「うん。」


「ずるい。」


「ごめんごめん。みぃ、朝ごはん食べる?」


「うん。」


「行こっか。」


朝ご飯を食べに1階へ行く。今日も学校は休み。


「2人ともおはよう!」


「おはよう…。」


「美蘭どうしたの?元気ないわね。」


「うーん、腰痛くて。」


「美蘭…、」


「ん?」


「あ、なるほど。笑」


「え?」


「2人ともちゃんと避妊してね~。」


「はい。笑」


「ヒニンって何?」


「美蘭、もういいから。笑 早くご飯食べよ。」


「気になるもん。何?」


「後で教えるから。」


「えぇ。」


「実紅さん、美蘭、純粋すぎて困るんだけど。」


「私に似ちゃったのかなぁ?」


「あ、そういうこと?笑」


ほくとママが楽しそうに話しているけどついていけない…。


「ねぇ、パパは仕事?」


「そうよー。祝日だけど、仕事なの。」


「そうなんだ。ママ今日何するの?」


「えー。全然決めてない。」


「テストも文化祭も終わって暇なんだけど…。」


「どっか行く?」


「行きたい!」


「じゃあ、麻美も誘ってお出かけしよ。」


「やったー!」


4人でお出かけすることになった。久しぶりだな。


「みぃ、メイクする?」


「うん!する。」


ご飯を食べ終わり、部屋でメイクをしてもらう。


「ほく、さっきママが言ってたの何?」


「避妊?」


「そう。」


「妊娠しないようにしてねってこと。」


「え!?じゃあ、ママにエッチしたことバレちゃったの?」


「そうだね。」


「なんで?ほくが言ったの?」


「いや、みぃが腰痛いって言ったから。」


「えぇ。それでバレちゃうの?」


「うん。」


「早く言ってよ。」


「ごめんごめん。笑」


ママにバレてしまった。すごく恥ずかしい。パパがいなくてよかった…。


「よし、できた。あと、服着替えて。」


「はーい。ありがとう。」


服を着替えて準備が完了した。


「北斗、美蘭、行くよー!」


『はーい。』


1階からママの呼ぶ声が聞こえる。


「行こっか。」


唇に軽くキスされる。


「お待たせ。」


「行くよー!」


「はーい。」


4人で車に乗り出発する。


「美蘭、SNS見たよー!有名人じゃん。」


「麻美ちゃんも見たの!?なんか凄いことになっちゃった。」


「美蘭可愛いから芸能人とかなれそうね。興味はないの?」


「ないかなー。美蘭、将来の夢何も決まってない…。」


「北斗に養ってもらいな。」


「いいね、それ!」


「美蘭が毎日癒してくれるなら全然いいよ!」


「ほく、くっつかないでよ。」


「ひどい。」


「北斗、美蘭にベタ惚れしてるわね。笑」


将来の夢とか全然ないなぁ。どうしよう。


「北斗は、なんか夢ないの?」


「俺は、普通にいい企業に就職したい。」


「そうなんだ。霊媒師じゃないの?笑」


「なんないから。笑」


「なんで、霊媒師なの?笑」


「北斗、昔霊感強かったのよ。」


「え!そうなの??知らなかった。今は?」


「もう、何もないよ。」


「なんだぁ。みぃ、幽霊と話してみたかった。」


「俺も話せなかったから。笑」


ほくが霊感強かったなんて知らなかった。すごい。


「着いたよー!」


「やったー!ママ運転ありがとう!」


「実紅さんありがとう。」


「はーい!」


1時間くらい車に乗って大型ショッピングセンターに着いた。


「じゃあ、また後で集合する?」


「うん!分かった!」


「メッセージ送るわね。」


「はーい。」


ママ達と分かれ、ほくと2人で回ることに。


「みぃ、どこ行きたい?」


「みぃね、香水ほしい!」


「どうしたの急に。」


「ほくいい匂いだから。みぃもいい匂いになりたい。」


「えぇ。また、みぃのこと好きな人増える。」


「香水で変わんないでしょ。」


「変わる。みぃ、そのままでいい匂いするのに。」


「そう?自分じゃわかんない。」


「赤ちゃんみたいな匂い。」


「それいい匂いなの?」


「うん。」


赤ちゃんの匂いっていい匂いなの?笑

よく分かんないけど、香水欲しい。


「ほくが好きなの選んで欲しい。」


「え、いいの?」


「うん!ほくが好きな香りを付けたい。」


「行こ。」


「うん。笑」


香水がいっぱい置いてあるお店に行く。


「ほく、すごいいっぱいある!」


「本当だ。」


「いっぱいあり過ぎて分かんない。」


「これとか人気だと思うよ。」


「ほくなんで知ってるの?」


「ネットで見た。」


「そうなんだ。これ、いい匂い!」


「いいね。」


「他も嗅いで!」


「はいはい。笑」


香りって嗅いでドキドキしたりするからすごく素敵。ほくの好きな香りをつけたい。


「みぃ、俺これ好きかも。」


「え!めちゃくちゃ良い!」


「だよね。」


「これにしようかな。」


「うん。これにして。」


「分かった。」


「うん。」


「ほくのは、ここにある?」


「うん。これ。」


「あ!本当だ。これどうやって見つけたの?」


「んー、色々嗅いでみて見つけた。」


「そうなんだ。ほく香り好きだよね。」


「うん。みぃ、マジで良い匂いするのに。」


「赤ちゃんでしょ…。」


「うん。お風呂の後とか1番好き。」


ほくの好きな香りの香水を買うことができた。学校にも付けて行こう。


「ほく、次どこ行く?」


「俺、服みたい。」


「うん。行こ!」


ほくの好きなお店に行き、服を見る。


「みぃ、これどう?」


「似合ってる。これも似合いそう。」


「いいね。みぃの服、俺が選ぶ必要ある?笑」


「え、なんで?」


「みぃ、服のセンスあるじゃん。」


「そうかな?でも、ほくが選んでくれるのが好き。」


「それは嬉しい。」


「ほく、これとこれも似合う!」


「そんないっぱい買えないから。笑」


ショッピング楽しい。


「これにする。」


「うん!絶対似合う。」


ほくが服を買う。すごく似合ってる。


「みぃ、お待たせ。母さんがお昼食べるからフードコート来てって。」


「分かった。行こ!」


「うん。」


ほくが手を繋いでくれる。学校では、繋げないから嬉しい。


「あ!2人とも!」


「お待たせ。」


「お金渡すから、ご飯好きなの買ってきなー。」


「ありがとうー!」


ご飯を買いに行く。お腹すいた。


「買えた?」


「うん!パスタにした。」


「美味しそう。」


「ママ達、もう何か買ったの?」


「うん。買っちゃったわ。」


2人ともめちゃくちゃ買い物してる。しかもブランド物。


「楽しそうだね。笑」


「若返った気分ね。」


「美蘭達はなんか買ったの?」


「美蘭は香水買った!ほくは、服。」


「いいね。男の子は香水で落ちるから。笑」


「わかるわかる!匂いって大切よね。」


ママ達は、2人で盛り上がってる。


「じゃあ、また帰る時に集まろっか。」


「うん!」


ご飯を食べ終わり、またほくと2人きりになる。


「美蘭、次どうする?」


「何しようね。あ、みぃゲームセンター行きたい!」


「いいよ。笑」


「やったー!」


「ゲーセンすきなの?」


「なんか、久しぶりに行ってみたい。」


「行こっか。」


2人でゲームセンターに行く。


「ほく、みぃこれ欲しい!」


「みぃの部屋ぬいぐるみいっぱいあるじゃん。」


「えぇ。ダメ?」


「ダメ。もう、置く場所ないでしょ。」


「じゃあ、ほくの部屋に置く!」


「無理。」


「ねぇ、お願い。欲しい。」


「もう、分かったから。」


ほくに、ぬいぐるみを取ってもらう。3回くらいで取れてしまった。


「ほくすごい!!ありがとう!!!」


「はい。もう、ぬいぐるみ終わりね。」


「えぇ。ほくの部屋に置く場所いっぱいあるじゃん…。」


「どうすんの?俺の部屋に可愛いぬいぐるみいっぱいあるって広まったら。」


「いいね!」


「良くないから。」


もっとぬいぐるみ欲しかったのに、もう取ってもらえなかった。


「じゃあ、お菓子!」


「いいよ。」


「みぃ、取ってみたい。」


自分でも取ってみたくて、クレーンゲームに挑戦する。


「あー…。難しい…。ほく教えて。」


「いいよ。」


ほくが私の後ろから手を伸ばしボタンを押す。

抱きしめられてるようで、ドキドキする。


「ここ。」


「わぁ、すごい。」


あっという間に取れてしまった。


「みぃ、顔赤い。」


「赤くないもん。」


「ドキドキしちゃった?笑」


「いじわる。」


「可愛い。ちゅーしていい?」


「ダメ。」


「えー。」


ほくにも顔が赤いのがバレてしまった。


「ほく、みぃプリクラ撮りたい。」


「ん?いいよ。」


「やったー!」


ほくとプリクラを撮ることになった。結衣とはたまに撮るけど、ほくと撮るのは初めて。


「ほく、入ってー!」


「はーい。」


プリクラ機の中に入り、写真を撮る。


「終わった。左側の落書きコーナーに行ってだって!」


「みぃ、ちょっと待って。」


「ん?」


ほくにキスされる。


「んっ、ほく、」


「んー?」


「出なきゃ、」


「うんー。」


「ほく、」


全然キスやめてくれない。他の人が入ってきちゃう。


「ほく…!」


「ごめんごめん。笑」


「もう。」


プリクラ機から出て、落書きのブースへ行く。


「ちゅーしちゃったー!」


「もう、うるさい。他の人入ってこなくてよかった。」


「ここでもできそうだよ!」


「しない!」


「えー。俺したかった…。」


可愛いけど、他の人が来たら怖いからしない。


「みぃ、ダメ…?」


「ダメ。」


「えー。一回だけダメ…?」


「もう、うるさい。」


ほくの服を引っ張り、口に軽いキスをする。


「ねぇ!何今の!そそる!」


「はいはい。」


「みぃ、もう一回!」


「無理。」


「今日もエッチしよ。」


「無理。」


「無理ばっかじゃん…。」


「明日ね。」


「え!本当!?」


「疲れてなかったらね。」


「うん!」


なんか、犬みたいで可愛い。


「あ、もうすぐ帰るって。」


「じゃあ、行こっか。」


「うん。」


ママたちから呼ばれたので、駐車場へ行く。楽しかったなぁ。


「2人とも帰るよー!」


『はーい。』


帰りの車では疲れて寝てしまった。


「みぃ、起きて。着いたよ。」


「ん。」


ほくにもたれかかっていた。もう家に着いたみたい。


「美蘭、今日から北斗の家ね。」


「あ、忘れてた。荷物取ってくる!」


「麻美、美蘭よろしくね。」


「はーい!」


ほくと一緒に私の部屋から必要な荷物を取りに行く。


「あ、これ持ってかないと。」


「…もう。」


ほくがゴムを手に取る。


「みぃ、もう全部持った?」


「うん。」


「行こっか。」


学校の制服や鞄、教科書を持ち、ほくの家に行く。


「いらっしゃい。笑」


「お邪魔しまーす!」


そのままほくの部屋に行く。


「はぁー!疲れた。」


「腰痛い?」


「うん。痛い…。」


「今日はゆっくりしよっか。」


「うん。」


明日からまだ学校があるから、今日は早めにベッドに入った。


「ほく、ぎゅーして。」


「どうした?甘えたさん?」


「うーん。」


「おいで。」


「ほく、すき」


「うん。好きだよ。おやすみ。」


「おやすみ。」


明日からも学校頑張ろう。

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