31. 後夜祭
「美蘭、はい。」
「ありがとう。」
ほくがおにぎりを買ってきてくれた。4人で空き教室に移動し、休憩する。
「めっちゃ疲れたね。」
「今日やばかったな。」
「後夜祭まで体力持つかな…。」
「てか、後夜祭って何すんの?」
「ダンスとかバンドとか披露したり、あとは売り上げのランキング発表とか打ち上げ花火とか色々あるみたいだよ。」
「え!めちゃくちゃ楽しそうだね。」
「だよね!楽しみ!」
後夜祭も楽しみだな。
「そろそろ体育館行こっか!」
「うん!行こう。」
「美蘭、これ着て。」
「はぁい。ありがとう。」
ほくがパーカーを貸してくれた。
「わぁ、みんな集まってるね!」
「楽しみ!」
体育館に行くと、ダンスなどの出し物を待つ人でいっぱいだった。
4人で並んで体育館の床に座った。
「待って美蘭、体育座りしちゃダメ。」
「えぇ。なんで?」
「下着見えるよ。」
「みんな前向いてるから見えないよ。」
「ダメ。」
「じゃあパーカー膝にかけて体育座りしたらいい?」
「ダメ。パーカーは羽織ってて。」
「もうめんどくさいな。」
結局、体育座りをやめた。ほく、注文が多い。
「みなさん、後夜祭の最初はダンスステージです!お楽しみください!」
後夜祭が始まった。
「すごい!めちゃくちゃかっこいい。」
「すごいね。」
ダンスはキレキレですごくかっこよかった。流行りの曲でダンスを踊っていてとても盛り上がっていた。
「美蘭、」
「なに?」
「こっち向いて。」
ほくが前髪を直してくれた。
「ほく、」
ほくの耳に顔を近づける。
「手繋いでいい?」
ほくは驚いた表情をしていた。前髪を直してくれるほくの手を見ていたら繋ぎたくなった。
「いいよ。」
ほくが手を繋いでくれた。みんな、ステージに釘付けだから気づかれていない。2人だけの秘密。
その後も、バンドのステージや、歌のステージなどがあり、終始盛り上がっていた。
「では、続いて文化祭の売り上げランキングを発表します!」
「一位のクラスはクラス全員で焼肉を食べることができます!」
「まずは、3位から発表します。」
「3位、3年キャリア学科!おめでとうございます!」
みんな、1位を目指していたから、1位獲れるといいな。
「そして、最後、1位は…」
「1年国際学科です!おめでとうございます!」
「やったー!!!!」
「やったぜ!!」
「嬉しい!!」
1位を獲ることができた。一生懸命頑張ったからすごく嬉しかった。クラスのみんなもすごく喜んでいた。
「文化祭、もうすぐ終わっちゃうね。」
「うん。あっという間だったね。」
ランキングの発表が終わると、みんなぞろぞろと移動を始めた。
「あとは花火かぁ。グラウンドで見る人がほとんどらしいけど、美蘭どうする?」
「あ、結衣、」
「寛太、どうしたの?」
「この後2人で花火見ない?」
「え!見たい。」
「美蘭、俺結衣と2人で花火見てもいい?」
「うん!いいよ!」
「ありがとう。」
寛太が結衣を花火に誘った。結衣の気持ちを知っているからすごく嬉しい。
「ほく、美蘭達どうする?」
「空き教室行って2人で花火見ない?」
「うん!2人がいい!」
「行こっか。」
空き教室に着く。校庭を見てみるといっぱい人がいる。
「みぃ、文化祭頑張ったね。」
「うん!ほくもね。」
「本当に変なことされてないよね?」
「うん。されてないよ!」
「良かった。」
ほくが頭を優しく撫でてくれる。
「…ほく、山田先輩と何話したの?」
ずっと気になっていた質問をした。
「んー、まじで迷惑なんでやめてくださいって言ったかな。」
「先輩何て言ってた?」
「それで、告白されたけど、美蘭がいるって言って断った。」
「えっ!言っちゃったの?」
「うん。先輩は高校違うからいいかなって思って。そしたら、諦めて帰ったよ。」
「そっか。良かった。」
先輩本当にほくのことが好きだったんだ。でも、しっかり断ってくれて嬉しい。
「俺はみぃだけだからね?」
「うん。みぃも。」
「みぃ、写真撮ろうよ。」
「いいよ!ほくが言ってくるの珍しいね。」
「だって、みんなみぃとツーショット撮ってるんだもん。」
「可愛い。笑」
花火が始まるまで、2人で写真をたくさん撮った。
花火が始まった。
「わ!ほく見て!!綺麗!!」
「本当だ。すごいね。」
「すごい!文化祭で花火見れるなんて。」
「だね。みぃ、寒くない?」
「ちょと寒い。」
夜になり少し寒くなってきた。チャイナドレスだと露出度が高いから余計に寒い。
「どう?まだ寒い?」
「ほくあったかい。」
ほくが後ろからハグしてくれる。温かい。
「ほく浴衣似合ってるね。」
「ありがとう。美蘭もすごく似合ってる。エロすぎだけど。」
「最初はすごく恥ずかしかったけど、もう慣れた。笑」
「慣れないで。笑 街中でこんな格好したら怒るよ?」
「しないから。笑」
「キスマ気づかれなかった?」
「うん。大丈夫だった。」
「本当はここにあるのにね。」
ほくにコンシーラーで隠したところを触られる。
「ほく、あんまり見ないでよ。」
「恥ずかしい?」
「うん…。」
「恥ずかしいね。」
「見ないで…。」
「いつも一緒に風呂入ってるじゃん。」
「そうだけど、なんか恥ずかしい。」
ほくにキスされる。
「はぁっ。んっ。」
すごく深い。
「んっ、ほく…」
「んー?」
「すき」
「えっ。」
キスが終わってしまった。
「ちゅー、終わり…?」
「好きって言った?」
「う、うん。」
「やばい。ちゅーしてる時に言われるのなんかそそられる。」
「いつも好きって言ってるじゃん。」
「でも、ちゅーしてない時じゃん。なんか、良い。」
「よく分かんない。」
「ねぇ、俺が好きなの?俺のちゅーが好きなの?」
「…どっちも。」
「どっちも何?」
「…どっちも好き。」
ほく少しいじわる。恥ずかしい。
「何でそんなに可愛いの?もう、無理。襲いたい。」
「…いいよ?」
「ねぇ、そんなこと言わないで。本当に襲っちゃうから。」
「だって、エッチするんでしょ?」
「するけど、今シたくなっちゃうの。」
「それはダメ。」
「でしょ。だから、あんまり俺を煽らないで。」
「ごめん。笑」
学校では絶対ダメ。ほくは頑張って我慢してるみたい。
「もう、笑い事じゃないのに。」
「おうち帰ったらエッチする?」
「んー。でも、美蘭今日疲れたでしょ。」
「…疲れてないもん。」
「嘘つかないの。エッチしたら、もっと疲れるんだよ。それで映像見れないでしょ。」
「見れるもん。」
「嘘でしょ。また今度にしよ?」
「やだ、今日がいい。」
今日するって言ったのに。
「痛いよ?疲れるよ?」
「うん。」
「いいの?」
「うん。今日エッチする!」
「もう。分かったよ。体調悪くなっても知らないからね。」
「うん!!」
「もう、純粋すぎて困る。他の人にエッチしよって言っちゃダメだからね?」
「うん。言わないよ。ほくとだけするの。」
「うん、いい子。」
ほくが頭を撫でてくれる。
「ほく、エッチってどんな感じ?どんくらい痛いの?」
「怖くなっちゃったの?笑」
「怖くないもん。」
「初めてだと痛いよ。」
「ほくも初めて痛かった?」
「俺は痛くないよ笑 女の子だけ痛いの。」
「えぇ。ずるい。すごく痛い?」
「んー、人によるんじゃないかな。」
「みぃ、痛いかな?」
「痛いと思うよ。」
痛いんだ。少し怖いなぁ。
「怖くなってるでしょ。今日シなくていいんだよ?」
「今日がいい。」
「何で今日なの?」
「ほくが大好きだから。早くもっと近づきたい。」
「はぁ。可愛すぎる。じゃあ今日シよっか。なるべく痛くないようにするから。」
「うん。」
こんな話をしているとあっという間に花火が終わってしまった。
花火の後は教室に戻ることになっている。
「教室行こっか。」
「うん。」
2人で教室に向かう。
「みんな、文化祭お疲れ様。売り上げ1位だったので、打ち上げで焼肉行きたいと思います!!」
「やったーー!!」
「っしゃー!!」
先生もすごく喜んでる。打ち上げ楽しみだな。
「明日から三連休だから、その間に行きたいと思うんだけど、みんないつが空いてる?」
打ち上げは、明後日行われることになった。
「はい、じゃあ、明後日にしましょう。また、時間と場所は連絡します!」
『はーい』
「じゃあ、今日はもう帰ってしっかり休んでください。」
更衣室に行き、制服に着替える。
「美蘭、花火どうだった?」
「楽しかった!結衣は?」
「私も!…あのね、寛太と付き合うことになったんだ。」
「え!!おめでとう!!!!」
すごく嬉しい。結衣、おめでとう。
「ねぇ、三連休で一回遊ぼうよ!今日のこと話したい!」
「うん!遊ぼ!!気になる!」
「やったー!楽しみ。また連絡するね!」
「うん!」
「じゃあ、寛太と帰る約束してるから行くね!北斗、来るよね?」
「うん!多分もう外にいると思う!ばいばい!」
「ばいばい!!」
結衣すごく嬉しそう。私も幸せな気分になる。
「ほく、お待たせ。」
「帰ろっか。」
「うん!」
文化祭が終わった。
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