9. 林間学校4

「あ、美蘭!」


「結衣ー!」


圭太くんと話した後、講堂に行き結衣達と合流する。


「今日は、写真立てを作ります。そのあと昼食を食べて帰ります。」


『はーい』


「班ごとにテーブルに座って写真立てを作って飾り付けしてください。」


写真立て作り、楽しそう。机に貝殻とか、ビーズとかいっぱいある。どんな感じにしようかな。


「美蘭、断ってきたの?」


「うん。」


「そっか。」


ほくに、圭太くんのことを聞かれる。ほくは、断ったって聞いて安心したみたい。


「できたぁー!」


「俺も。」


「ほくのオシャレ。家に帰ったら写真いれよ!」


「そうだね。」


集中して写真立てを作っているとあっという間に完成した。


「では、皆さん完成しましたね。昼食は、バーベキュー場に行ってバーベキューをします。各班ごとに決められたテーブルに座って待っていてください。」


「バーベキューだって!!」


「やったーー!」


昼食は、バーベキューをするみたい。嬉しい!


バーベキュー場に着き、テーブルに座って待機をする。


「ほく、眠いでしょ。」


「うん。眠い。」


「ちょっと寝たら?先生達きたら起こしてあげる。」


「大丈夫。」


「そう?」


ほくは眠そうだけど、寝たくないみたい。


「よーし、じゃあ班長が材料を取りに来て。」


「お、北斗!行ってこい!」


「北斗お願いねー!」


班長のほくが材料を取りに行ってくれた。材料を見てみると…


「おぉ!すげえー!うまそー!」


「おいしそうー!!」


めちゃくちゃ美味しそう。いっぱいあるし、早く食べたい。


「焼こうぜー!班長頼んだー!」


「北斗お願いねー!」


「まじかよ…。めんどくせぇ。」 


ほくはなんだかんだ言って材料を焼いてくれた。ほく優しい。


「はい、まずタンから。」


「わぁ!北斗ありがとうー!」


「ほく、ありがとうー!」


タン大好き。食べてみるとすごく美味しい。


「ほく、食べる?」


「うん。美蘭ちょーだい。」


「はーい。」


「ん。うま。」


ほくが、焼いてて手を離せないので、ほくにお肉を食べさせてあげる。美味しいみたい。よかった。


「美味かったー!北斗ありがとな。」


「ほく、ありがとう!」


「うん。」


お腹いっぱい。美味しかったー!


「では、林間学校以上になります。学科ごとにバスに乗って学校へ戻ってください。お疲れ様でした。」


林間学校が終わった。大変だったけど、すごく楽しかった。新しく仲良くなれた子もいて嬉しい。


「終わっちゃったねー。」


「だね。あっという間だったね。」


「だよねー。もう学校帰るだけか。」


「寂しいね。」


林間学校、終わってしまうのが寂しい。本当に楽しかったな。


「ほく、寝なね。」


「うん。」


「美蘭にもたれかかっていいから。」


「うん。」


ほくが眠そう。きっとほとんど寝てないんだろうな。心配かけちゃったかな…。


「あれ、北斗寝ちゃった?」


「うん、昨日ほとんど寝てないみたい。」


「そうなのか。美蘭のことで頭いっぱいだったみたいだね。笑」


ほくが寝た。ほくが寝てるところ久しぶりに見たな。いつも、私より遅く寝て早く起きている。

ほくが寝ながら私に寄りかかって手を握ってくる。なにこれ、めちゃくちゃ可愛い。


「まって、北斗なんか可愛い。笑」


「かわいいね。ほく子供みたい。笑」


可愛すぎる。結衣はほくが甘えているところを見たことがないから、面白がってる。笑


「ほく、起きて」


「ん。」


「起きてー!」


「うん。」


ほくの寝起き久しぶりに見た。ぼーっとしてて可愛すぎるんだけど。


「ほくかわいい」


「美蘭、うるさい」


学校の友達といる時のほくに戻っちゃった…。


「はい、学校に着いたので、荷物を忘れないようにして帰宅してください。月曜からまた遅刻しないで学校に来てください。」


林間学校が終わった。楽しかったな。色んなことがあったな。次の行事は、体育祭かな。


「北斗、美蘭おかえりー!」


「麻美ちゃんただいま。」


「ただいま。」


「美蘭、大丈夫だった?」


「うん!ほくと救護室で寝たの。」


「よかったわね。2人とも疲れたでしょ。夕飯まで時間あるから上で休んでなさい。」


「はーい。」


楽しかったけど、疲労がすごい。ほくもきっと疲れてるんだろうな。


「ほく寝る?眠いでしょ。」


「うん。寝ようかな。」


「おいで。」


ベッドに乗りほくを呼ぶ。笑顔でこっちに来る。かわいい。昨日からほくに対する母性が…。


「ほく、ありがとうね。ほくのお陰で林間学校楽しかった。」


「うん。」


「ほく、楽しかった?」


「うん。みぃが告白された時は全く楽しくなかったけどね。」


「もう。笑 ちゃんと断ったでしょ。」


「うん。みぃイイ子。」


「はいはい。もう寝な。」


ほくが私に抱きつきながら寝ている。可愛い。写真撮っておこう。

カシャッ。

寝てると子供みたいで可愛い。

さっきから可愛いしか出てこない…。親バカ…?


「北斗、美蘭、ごはんよー!」


「はーい!ほく、起きて。」


「んー。」


ほくを起こしたけど私に抱きついたままぼーっとしてる。


「いただきまーす!」


「2人とも、林間学校楽しかった?」


「うん!めちゃくちゃ楽しかった!」


「よかったわね。北斗は?」


「うん。楽しかった。でも、美蘭が告白された。」


「え!そうなの!?」


「う、うん。」


「美蘭モテるわね。」


「そんなことないよ。」


「俺の美蘭なのに…。」


ほくが嫉妬してて面白い。麻美ちゃんと顔を合わせて笑う。


「お腹いっぱいー!ほく今日は早く寝ようね。」


「うん。」


ほくの部屋に戻ってきてベッドに寝転ぶ。ほくはソファでくつろいでる。


ピコンッ。

結衣からメッセージがきた。開いてみると、みんなで撮った写真と、ほくとのツーショットが送られてきてた。


「ほく、これ見て。ほくめっちゃ爆笑してる。笑」


「ほんとだ。美蘭の顔、面白すぎる。笑」


「もう、ほくのせいでしょ。」


「その写真俺にもちょうだい。」


ほくとのツーショットは何枚かあったけれど、ほくが爆笑してる写真が1枚あった。いい写真だけど、私が変な顔してる…。


「俺、この写真、作った写真立てにいれよ。」


「もうー、恥ずかしすぎ。みぃは、みんなで撮ったやつにする。」


ほくとのツーショットはどれもいい写真だったけど、せっかくだからみんなで撮った写真を写真立てに入れることに。結衣、写真撮るの上手だなぁ。


「林間学校疲れた。みぃはなんか告られてるしさ。」


「まだそれ言ってるの…。笑 ちゃんと断ったでしょ?」


「まじでさ、告られたらすぐ俺に言ってね。」


「なんでよ。」


「告ってきた男、徹底的に潰すからさ。」


「やめて。」


「美蘭ちゃん、ちゃんと言うんだよ?」


「もう、うるさい。言えばいいんでしょ。」


「やったぁー!」


「ほくは告られても言ってこないくせに。」


「俺は美蘭ちゃんしか見てないからいいんだよ。」


「意味わかんない。」


もうほく過保護なお母さんみたい。自分は告られても言ってこないくせに、私には言わせるなんて、自分勝手な…。


「そうだ、林間学校の写真SNSに投稿しよっと。ほくはSNSやんないの?」


「うん。」


ほくは、SNSに興味ないみたい。どの写真載せようかな。


「ほくこれ載せていい?」


「いいよ。」


班のみんなで撮った写真と、結衣と理沙ちゃんと撮った写真と、ほくと出し物の衣装を着て撮った写真を載せることにした。吸血鬼のほくやっぱりかっこいい。


「できたー!ほくもSNSやればいいのに。」


「めんどくさい。」


「やってよ。投稿すれば思い出になるし、みんなの投稿みるのも楽しいよ。タグ付けもできるしさ。」


「じゃあ、みぃが俺のアカウント作って。」


「いいよ!」


ほくにもずっとSNSやって欲しかったから始めてくれるみたいで嬉しい。


「できた!ほくは鍵垢にする?」


「なにそれ。」


「自分がフォローした相手にしか自分の投稿見せないようにする機能かな。」


「じゃあ、そうして。」


「誰フォローする?」


「みぃ。」


「他は?」


「んー。結衣と寛太。」


「おっけー!後は?」


「後はいい。」


「えぇ。それだけ?まぁ、だんだん増やしていけばいっか。」


結衣と寛太だけって、やってる意味ないじゃん…。笑


「よし、できたよ。なんか投稿してみたら?」


「どうやってやるの?」


「ここのプラスのボタンを押して、投稿したい写真を選べばできるよ。」


「分かった。」


ほく本当にSNS初心者だ。笑 でも、とりあえず投稿の仕方は分かったみたい。


「できた。」


「えぇ!なんでこの写真にしたの…!」


「このみぃかわいいもん。」


「全然かわいくない。」


結衣が撮ってくれた、私が変顔してほくが爆笑してる写真を投稿された。フォロワー結衣と寛太だけでよかった…。


「みぃ、そろそろお風呂入ろうっか。」


「うん。」


ほくがSNS始められたことだし、疲れたから今日は早くお風呂入って寝よう。


「はぁー。気持ちいい。」


「気持ちいいね。みぃの天使めちゃくちゃ可愛かった。」


「ありがとう。ほくもかっこよかった。女子部屋でほくがめっちゃかっこいいって色んな子が言ってたよ。」


「そうなんだ。こっちも男どもが美蘭が可愛いって…。俺のなのに。」


ほくが後ろからぎゅっと抱きしめてくる。


「はいはい。苦しいから。もう出るよ。」


「えぇ。俺の愛もっと受け止めてよ。」


「はいはい。」


こうなるとほくはめんどくさいから、早めにお風呂から出る。


「みぃ、髪乾かすよ。」


「はーい、ありがとう。」


「昨日は結衣に乾かしてもらったの?」


「うん。」


「俺が1日も欠かさず乾かしたかったのに。」


「結衣にも嫉妬してるの?笑」


手に負えない。笑 なんか日に日に精神年齢下がってない?

お風呂から上がり映像を見る。明日も大丈夫だった。


「ほく、おやすみ。」


「ん。おやすみ。」

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