8. 林間学校3

「美蘭!北斗は大丈夫そう?」


「うん!大丈夫だよ。」


「よかった。さすが美蘭!」


「へへ。笑」


キャンプファイヤー場に着き、結衣たちと合流する。キャプファイヤーの火がすごく綺麗。

出し物は、先にキャリア学科の人たちがするため、キャリア学科の人たちはもう衣装に着替えている。みんな本格的。


「次は、キャリア学科の3班です。3班の方達お願いします。」


圭太くんの班だ。マジック楽しみ。


「美蘭、出し物の時の髪型何がいい?」


「前と同じツインテールでいいよ。」


隣にいるほくが話しかけてくる。


「分かった。美蘭緊張してる?」


「まだ、してないよ。ちょっと、マジック見たいから静かしてよ。」


なんで今話しかけてくるの。マジックに集中できないじゃん…。


「みぃ、かわいい。」


「はいはい。」


耳元で、誰にも聞こえないように話しかけてくる。もう、絶対圭太くんのマジック見せないように邪魔してるでしょ…。

結局ほくがいっぱい話しかけてきて、全然集中できなかった。もう。


「では、ここで15分の休憩をとります。国際学科の人たちは、その間に出し物の準備をしてきてください。」


キャリア学科の出し物が終わった。圭太くんの班は、ほくのせいであまり見れなかったけど、他の班は、ダンスとか歌とかをやってて、本格的ですごかった。


「よし、準備いこっか!」


「行こ!」


次は、国際学科の番。急いで準備をしなきゃ。衣装恥ずかしいなぁ。ほくに手伝ってもらい着替える。


「できた。」


「ほく、ありがとう。変じゃない?」


「うん。」


次は髪の毛をやってもらう。準備の時間あまりないけど、ほくがテキパキやってくれて助かる。


「できたよ。」


「ありがとうー!」


すごい!髪の毛も可愛くしてくれた。次は、ほくが着替えたり、髪の毛をセットしたりするみたい。なんとか間に合いそう。

ほくが、着替えと髪の毛のセットを終えて戻ってきた。


「みぃ、ワックスやって。」


「う、うん。ほくすごくかっこいい。」


「ありがとう。笑」


ほく、すごくかっこいい。やっぱり、吸血鬼にあってるなぁ。


「できた。」


「みぃ、ありがとう。」


「よし、みんなじゃあそろそろ行こっか!」


「うん!」


準備が終わり、キャンプファイヤー場に戻る。私たちの班はくじ引きで最後に踊ることになった。みんなでさっき出し物を見ていた場所に戻ろうとすると、めちゃくちゃ注目されてる気がする…。恥ずかしい。


「ねぇ、結衣めちゃくちゃ見られてない?北斗のせいだよね…。」


「見られてるね。笑 北斗のせいもあるけど、美蘭のせいでもあるよ。笑」


「え?美蘭?」


「うん、男の子はみんな美蘭みてる。さっきから、美蘭ちゃんかわいいって聞こえてくる。」


「えぇ。もう、恥ずかしいよ…。」


私も見られてたの…?めちゃくちゃ恥ずかしい。逃げるように、急いで席に戻る。


「みぃ、寒くない?」


「うん、寒くないよ。」


「これ着て。」


「大丈夫だよ。寒くない。」


「いいから。」


ほくに、吸血鬼のマントを着させられる。キャンプファイヤーの火が近くて温かいから寒くないのに。


「ほく緊張するよ…。」


「美蘭なら大丈夫だよ。」


「…うん。」


だんだん自分達の順番が近づいてきて緊張してきた。ほくが大丈夫だよと言って手を握ってくれる。


「4班の皆さんありがとうございました。次で最後です。トリを飾ってくれるのは、3班の皆さんです。3班お願いします。」


私たちの番が回ってきてしまった。


「美蘭、大丈夫だよ。」


「うん…。」


配置につくと、ほくが大丈夫と言ってくれる。だけど、心臓はバクバク…。

音楽が始まり、踊り始める。


「美蘭ちゃーん!」


「結衣ちゃーん!」


同じクラスの子が名前を呼んでくれる!嬉しい。


「やばい!かわいい!」


「美蘭ちゃんかわいすぎる!」


緊張し過ぎて、みんなの言葉が頭に入ってこない。でも、盛り上がってるみたいでよかった。


「寛太くん、面白い爆笑」


「かわいいし、面白すぎる笑」


だんだん、緊張も解け、周りの声が聞こえるように。楽しい!


「北斗くんかっこいい…。」


「やばいね…。牙生えてる。」


「髪セットしてるのかっこよ過ぎない…?」


ほくと目を合わすシーンで、ほくを見つめると、めちゃくちゃ笑顔。釣られて笑顔になる。


「やばい、あの2人付き合ってるのかな?めっちゃお似合い…。」


「センターの人達、美男美女すぎない?」


「美蘭ちゃんめちゃくちゃかわいいな…。」


「センターの女の子可愛すぎる…。」


ダンスも終盤に差し掛かる。楽しい。いっぱい練習してよかった。


「キャーーーーー!!」


「やばいやばいやばい!!」


最後は、キスをしているような振り付けで出し物が終わる。最後のシーンは、歓声がいっぱい聞こえた。すごく盛り上がっていた。よかった。


「ありがとうございました。以上で、出し物の発表を終わります。では、21時から入浴になりますので、時間になったら大浴場へ行ってください。それまでは、ここで自由時間です。」


出し物は大成功。結衣とベンチに座り、余韻に浸る。


「出し物成功してよかったね!」


「だね!まじで、美蘭と北斗のおかげ!めちゃくちゃ盛り上がってた!」


「よかったぁ。結衣ダンスすごい上手だった。」


「へへ、ありがとう!」


「結衣、ちょっといい?」


結衣と話していると、ほくがこっちに来て結衣を呼んだ。


「ん?いいけど私だけ?」


「そう。」


「分かった。美蘭ちょっと待ってて。」


「はーい。」


結衣とほくが行ってしまった。何しに行ったんだろう?1人寂しい。


「美蘭ちゃん、出し物お疲れ様!めちゃくちゃ可愛かった。」


「圭太くん!ありがとう!」


「俺の班のどうだった?」


「う、うん!すごかった!!」


一人でベンチにいると圭太くんが。ほくに邪魔されて圭太くんの班の出し物があまり見れなかったから、感想言いにくい…。


「美蘭ちゃんってさ、彼氏いるの?」


「いないよ!」


「そうなんだ。あのさ…」


「うん?」


「入学式で美蘭ちゃんを初めて見た時、一目惚れしたの。それで、今日同じ班になれてラッキーって思ってさ、話しているうちにもっと好きになってた。よかったら、付き合ってください。」


「…えっと…」


圭太くんに告白された。全然予想もしてなかったから、びっくりした。


「返事はまた今度でいいから、考えてくれない?じゃあ、俺もういくね。」


「えっ。あ、う、うん。伝えてくれてありがとう。」


返事をする前に行ってしまった…。本当に驚いた。


「美蘭ただいまー!あれ、どうかした?」


結衣がほくと帰ってきた。私が放心状態だから心配している。


「実は、今圭太くんに告白された。」


「なんて返事したの?」


「返事しようとしたら、また今度でいいって言われて、返事できなかった…。」


ほくも驚いてるみたい。でも返事はできてないんだよね…。


「美蘭、そろそろ部屋戻ってお風呂行こっか。」


「あ、美蘭、風呂行く前にさっきの自動販売機のとこ来て。」


「分かった。」


部屋に戻り、お風呂の準備をする。


「美蘭、先行ってるねー!」


「分かったー!」


結衣が先に行き、私は自動販売機のところへいき、ほくに会う。


「ほく、」


「ん。美蘭体調は大丈夫?」


「うん。でも、もう眠い…。」


「そっか。みぃ、告白断るよね?」


「うん。断るよ。」


今日はいろんなことがあって疲れて寝ちゃいそう。でも、お風呂入って映像を見ないと。


「みぃ、これ貸してあげる」


「パーカー?」


「うん。」


ほくがパーカーを貸してくれた。


「みぃ、ちゃんと髪の毛乾かせよ。」


「うん、分かった。」


ほくが頭を撫でてくれる。


「よし、じゃあ風呂行ってきな。風呂から出たら、救護室きて。」


「うん。分かった。行ってくる。」


ほくと話した後、大浴場へ向かう。そして、結衣と合流する。


「美蘭、やっと来たーー!早く入ろ!」


「お待たせ。うん!入ろう!」


「あれ、そのパーカーどうしたの?」


「ほくが貸してくれた。」


「もう、北斗過保護すぎ。」


「そうかなぁ。」


結衣にほくが過保護って言われたけど、そうかな??


「うわぁ!広い~!」


「広いねー!露天風呂あるよ!あとでいこ!!」


「いいね、いこ!」


大浴場はとても広くていろんな種類のお風呂があった。露天風呂もある。すごい。


「はぁー、気持ちいい。」


「露天風呂最高だね。」


露天風呂めちゃくちゃ気持ちいいし、景色が綺麗。今日の疲れが癒される。


「よし、そろそろでよっか。」


「うん!そうだね。」


大浴場を出て、着替える。ほくのパーカーを着るとほくの匂いがして安心する。もしかしたら、これで寝れるかな。

着替え終わって髪をドライヤーで乾かそうとすると…


「美蘭、こっちおいでー!」


「結衣、なにー?」


「ドライヤーしてあげる。」


「え!ほんと!ありがとう!」


ドライヤーいつもほくにしてもらってたから、できるか心配だったんだよね。結衣ありがとう…。


「私、北斗にキャンプファイヤーの時呼ばれたでしょ?」


「うん。」


「実は、その時美蘭の髪を乾かしてあげてって言われたんだ。」


「え!そうだったの!?」


「うん。やっぱり北斗過保護でしょ?笑」


ほくが結衣にそんなことを言ってたなんてしらなかった。ほくはやっぱり過保護かもしれない…笑


「他にも朝はとりあえず髪だけとかしてあげて、結ぶのは朝俺がやるからって言ってきた。あと、もし美蘭になんかあったら俺にメッセージ送ってとか。北斗ってお母さん?笑」


「ほくそんなこと言ってたんだ。知らなかった…。」


ほくありがとう。完全にお母さんだね。笑


「よし、乾かせた。そしたら、美蘭は救護室行くの?」


「うん…。」


「そっか。なんかあったら言ってね。私も1日寝ないくらい全然平気だから。」


「結衣、ありがとう…。」


結衣は本当に優しい。結衣もお母さんみたい。本当に、本当にありがとう。


「あ、美蘭ちゃんね。北斗くんもういるわよ。」


「失礼します。ほく、遅くなってごめんね。」


「うん、大丈夫だよ。」


お風呂から出て、救護室に行くと先にほくがいた。


「美蘭体調は?」


「大丈夫。」


「そっか。見れそう?」


「…うん。」


「これ、私いない方がいい?」


「あ、全然大丈夫です。」


「そっか。分かったわ。」


映像を見ることに。いつものようにほくに抱きつき、心臓の音を聞く。


「っう。はぁっ。…はぁ。」


「美蘭、大丈夫だよ。」


「えっ、美蘭ちゃん大丈夫?」


「大丈夫です。少ししたら落ち着きます。」


10分くらいして落ち着く。先生は、初めて見たから驚いてた。そうだよね。先に言っておけばよかった。


「美蘭大丈夫?」


「うん、まだ頭痛いけど、ちょっと落ち着いてきたかな。」


「そっか、よかった。」


「ほく、美蘭もほくと一緒に寝たい…。」


「ごめんな。明日、一緒に寝よう。」


「ほく…。」


「美蘭、大丈夫?」


ほくと離れて寝るのが怖くて自然と涙がでてくる。ほくが抱きしめて背中をさすってくれる。


「美蘭ちゃん、明日来て寝ればいいからね。今日はちょっと頑張ろうか。」


「はい…。」


「先生、ありがとうございました。失礼します。」


「失礼します…。」


少し落ち着いてきたので、救護室を出て部屋に向かう。


「ほく、女の子の部屋で寝よ?」


「無理だよ。」


「ほく、かっこいいからみんな許してくれるよ。」


「無理だろ。」


「ほーくー!お願いーーー!一緒に寝ようよーーー。」


「みぃ、ごめんな。明日寝よう。」


「うん…。」


「あ、そうだ。」


シュッ。


「何これ?」


「俺の香水。」


ほくが香水をかけてくれた。ほくの匂いだ。


「美蘭ちゃん、これでイイ子にできる?」


「…うん。」


「ん。イイ子。」


ほくがおでこにキスしてくれた。少し怖いけど、頑張る。


「俺は、ずっと起きてるから、なんかあったらメッセージ送って。キツかったら結衣も起こしていいから。」


「うん、ほくありがとう。」


「うん、じゃあな。」


「ばいばい。」


ほくが女子部屋の前まで送ってくれた。頑張る。


「美蘭、おかえりー!」


「ただいま。」


「美蘭ちゃんどこいってたの?」


「あ、ほ、ほくに用事があって、ちょっと会ってた。」


「そうなんだ!こっちきて恋バナしようよー!」


「う、うん!」


「美蘭、大丈夫?」


「うん、今のところ。」


結衣が小声で気にかけてくれる。頭はちょっと痛いけど、今のところ大丈夫かな。


「美蘭ちゃんと北斗くんって付き合ってるの?」


「付き合ってないよ!」


同じ学科の女の子に聞かれる。初めて話しかけられた。嬉しい。


「え!そうなんだ!実は、私北斗くん気になってて…。」


「え!そうなの!?」


「待って、私も気になってるの!笑」


「えぇ!?知らなかった!」


ほくのこと気になってる子が二人も。ほくモテ過ぎでしょ…。


「北斗くんは、まじでかっこいいよね。芸能人みたい。」


「それね、今日の吸血鬼とかまじでめちゃくちゃかっこよかった…。髪セットしてるのかっこよすぎ…。」


ほくの人気すごいなぁ。


「美蘭ちゃん、北斗くんって美蘭ちゃんの前だとどういう感じなの?」


「うーん、めちゃくちゃふざけてるかな。笑」


「え、意外すぎるんだけど、想像できない。」


「学校だと全然そんな感じしないよね。別人な気がする。笑」


「美蘭ちゃん、なんでそんなに北斗くんと仲良いの?」


「なんでだろう。親同士が高校の同級生で、小さい頃からずっと一緒にいるからかな。」


「羨ましすぎる。」


ほくは学校にいる時と全然違うよね。学校にいるときは冷たい。


「そろそろ寝よっか。」


「そうだねー!」


「寝ようー!」


クラスのみんなと色んなお話ができて楽しかった。そろそろ寝る準備をする。


「美蘭、大丈夫そう?」


「うん…。」


「寝れなかったら起こしてね。」


「ありがとう。」


布団に入って寝ようとするけど、やっぱり寝れない。それどころが、頭痛が強くなってる。苦しい。


「美蘭大丈夫?」


「めちゃくちゃ頭痛い、死にそう。」


「どうする?北斗にメッセージ送る?」


「うーん、まだ大丈夫。」


まだ、我慢できそう。結衣にめちゃくちゃ心配かけてる気がする…。ごめんね。


頑張って寝ようとするけど、どんどん体調が悪くなってくる。息がしにくい。


「っはぁ。っう。はぁっ。」


「美蘭、大丈夫!?北斗呼ぶよ。」


「っはぁ。はぁ。はぁっ。」


苦しくて、結衣に返事ができない。ほく早く来て。ほくがいないだけで、こんなことになるなんて…。


「美蘭、北斗に連絡したから、もうすぐ来るよ。」


「う、うん。」


結衣が連絡してくれた。


「美蘭!」


「北斗、美蘭がめちゃくちゃ苦しそう。どうしよう。」


「美蘭、こっちおいで。」


「ほく…。苦しい…。」


ほくが来てくれた。ほくに抱きしめられる。


「美蘭、大丈夫だよ。」


「うん。」


10分くらいすると落ち着く。本当に苦しかった。今も頭は痛い…。


「美蘭!大丈夫!?」


「ごめんね、結衣。今は大丈夫だよ。」


「よかった。どうする北斗こっちで寝る?」


「いや、それはまずい。」


「だよね。」


「ほく行っちゃうの…?」


「いかないよ。どうしようか…。」


ほくが女子部屋では寝れないし、その逆も。どうすればいいかな。多分、別々で寝たら、また体調が悪くなる。


「とりあえず、救護室に行ったら?体調悪いって言えば、寝かせてくれるんじゃないかな?」


「そうする?」


「うん。」


救護室に行くことになった。救護室で、先生に事情を説明する。


「そっかぁ。体調が悪いならしょうがないね。ここで寝ていいわよ。でも、みんなが起きる30分前くらいには、2人とも部屋に戻ってること。」


「分かりました。ありがとうございます。」


「ありがとうございます。」


救護室で寝れることになった。先生ありがとうございます。


「美蘭、おいで。」


「うん。ほく、ごめんね…。」


「大丈夫だよ。俺の方こそごめん。俺のせいで映像をみることになって。いっぱい負担かけて。」


「ほくが生きてくれないとみぃ生きれないもん。ほくありがとう。」


「うん。」


ほくにいつも通り腕枕をしてもらう。今度こそ寝れそう。


「美蘭、起きれそう?」


「…うん。今何時?」


「5時半。後30分で起床時間だから、そろそろ部屋戻ろうか。」


「うん。」


少し寝れた。よかった。そろそろ部屋に戻らなきゃ。


「二人とも寝れてよかったわ。今日は救護室で休まなくても大丈夫かもしれないわね。」


「大丈夫かもしれません。先生、ありがとうございました。」


「いえいえ。またなんかあったら、来てね。」


救護室から出て部屋に向かう。


「ほく、ありがとう。」


「うん。」


「ほくもしかして寝れてない?」


「んー。あんま寝てないかも。」


「後で救護室で寝る?」


「いや、大丈夫。美蘭、林間学校楽しみにしてただろ。」


「ほくもなんかあったらゆってね。」


「うん。」


ほくはあんま寝れてないみたい。ごめんね。ありがとう。


「じゃあ、また朝ごはんの時にね。遅れるなよ。」


「はーい。あ、今日は隣座ろうね!」


「うん。」


部屋に戻るとみんなはまだ寝てた。私も布団に入って少し休もう。


ピピピッ。


6時になり、目覚まし時計が鳴り、みんなが一斉に起き出す。


「あ、美蘭、おはよう。寝れた?」


「うん、寝れた。結衣、色々ありがとうね。」


「うん。よかった。」


結衣があの時ほくを呼んでくれなかったらどうなってたんだろう…。本当に感謝しかない。


「美蘭、おいで、髪とかしてあげる。」


「結衣ありがとう!」


ほくが結衣に髪をとかすのを頼んでくれたおかげで、ボサボサの髪で食堂に行かずに済んだ。2人ともありがとう。


「美蘭、こっちおいで」


「うん。」


食堂に着くとほくに呼ばれる。今日は、食堂に早く着き、ほくの隣に座ることができた。


「美蘭、髪の毛結ぼうか?」


「うん、ポニーテールがいい!」


「了解。」


ほくに髪を結んでもらう。キャリア学科の3班の子達は少し驚いてるみたい。普通は自分で髪の毛を結ぶよね…。ほくに頼りっぱなしだ…。


「できた。」


「ありがとう!」


朝食を食べ終わり、次は講堂に行く。その前に…。


「ほく、結衣、ちょっと先に行ってて。」


「分かったー!」


ほくと結衣に先に講堂に行ってもらう。そして…


「圭太くん、ちょっといい?」


「あ、美蘭ちゃん。…うん。」


「昨日のことなんだけど、気持ちは嬉しいけど付き合えない。ごめんね。伝えてくれてありがとう。これからも友達として仲良くしてくれたら嬉しいな。」


「そっか。ありがとう。」


「うん。」


「俺、やっぱ北斗くんに敵わないなって思った。笑 だって、普通髪の毛結ぶ?笑 仲良過ぎでしょ…。これからは、友達としてよろしくね!」


「そんなことないよ笑 うん!勿論!」


緊張した…。でも、ちゃんと言えて良かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る