第2話 勘当

 でもどうして、こんなにもいろんな事を知ってるのか不思議に思った事があるから、

「何でそんな事知ってるの?ジル兄上に必要なことなの?」

 と聞いてみたら、

「今はまだ必要無いかもしれないけど、将来のために今から色々と覚えているんだ。知識はあっても無駄にならないからな?」

 それでも、平民のことは関係無いんじゃないかと思っていたら、俺の表情を読んだのか

「父上みたいに将来の事を考えたら、平民のことはしっかり考えるべきな事だから…」

 これでも父上は領民たちに好かれてる。

 だからこそ、俺の外れスキルが気に食わないと考えてしまったんだと思う。

「それにランにとっては大事なことだから。勘当されると言う事は平民になる。その時知識だけでもあれば、平民になったらどうすればいいか分かるから」

 キョトンとした顔で

「そうなの?」

「今の生活から平民の生活は全く違うんだ」

「えっ…それって」

 俺はその言葉を聞いて絶句した。

 何も知識がなく追い出されたらどうなってるんだろう。

「その時のためにできる事をしよう」

「うん、分かった」


 それからジル兄上は周りに人がいない時には、俺の部屋に来て勉強や体力作り、いろんな知識や平民の生き方など一通り教えてもらった。

 7年と言う時間があるからたくさんの知識を詰め込むことが出来た。

 その中で俺にとっては大事なことはお金の事だった。


 ジル兄上が

「家から出る時に無一文になると大変だから、お金を溜めとけ」

 と助言してくれた。

 それを聞いてからは、毎月のお小遣いの中から少しずつ溜め込んだ。

 そのおかげで、なんとか銀貨5枚分ぐらいは溜まった。


 それでもいざ追い出されると、辛いものがあった。


 ☆この世界のお金は

 銅貨、小銀貨、銀貨、大銀貨、小金貨、金貨、大金貨、白金貨です。

 銅貨は10円、小銀貨は100円、銀貨は1000円、大銀貨1万円、小金貨は10万円、金貨は100万円、大金貨は1000万円、白金貨は1億円と言う感じです。

 平民は銀貨ぐらいまでしか使いません。

 パン1つ50円です


 

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