シマウマ

オレはシマウマ。

だけど、生まれたときから縞の向きが他とは違った。横向きだった。

それのせいでいじめられるとかはなかったし、なんの不自由なく暮らすことができた。

さっきの瞬間まではな。

オレが死んだとき、まだ太陽が昇り始めたぐらいだった。

その時だった。

やつらが来たんだ。オレたちを食べに。

やつらは細くて鋭いものを持っていて、

身体には毛がついているが、顔のまわりにはついていなかった。

オレらを見つけると、やつらは一目散にオレらをめがけて走り出した。

オレもやつらと同じタイミングで走ったが、

捕まってしまった。

鋭いものを突きつけられたが、このままやられてられるかって思って暴れた。

ものすごく暴れた。

だけど、刺さったところが抉られていって、

死んでしまった。

最後に意味はわからないけど、やつらがこう言っているのが聞こえた。

「もったいない。横縞のシマウマなんて珍しかったのに......」

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