冬あけぼの

白濁とした意識下で

夜気にさらされた足先を

擦り合わせる早朝


眼に注ぐ

一筋の冴えた光


今一度

羽布団に忍ばせた足先は

暖を帯びる


知らぬ間に

まどろむ

師走の朝






あとがき

春はあけぼの、という遠い昔の情景の美しさが今に通ずるかと問われるとそうでもない気がして。私が思うに、あけぼのといえば冬。冬のあけぼのほど趣のあるものはない。

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