第8話神戸への道のり
今日も朝早くから出発。
覚醒者の佐藤さんは、道に放置された車を持ち上げて強さのアピールをしている。
それにつられて高木さんが風魔法の【竜巻】を発動。
1台の車を廃車にする事件が発生してしまった。
覚醒者でない高3のミサキに説教されて、2人ともバツの悪そうな顔をするしかなかった。
俺は仕方ないと思ったので、広い場所で魔法と接近戦の練習をさせる事にした。
風魔法の【風牙】を特に練習させた。単発魔法で有るが相手に直接風の牙が襲い掛かる。
相手の目の前に発生するので、誤射の恐れが無く外す事もなかった。
火魔法は、【炎の球】で発射系の為、コントロールの練習は必須だ。
接近戦は各自が見て知っている型を一生懸命に型稽古をしてる。
1時間ほどが経過した頃合いを見計らって、神戸に向けて再出発をする。
覚醒者が子供達を抱え、早足で移動する事になった。
やはり子供がネックになってしまった。
道路は放置された車が多く、車での移動はやはり無理であった。
途中ママチャリを発見、椅子に座らせて走ればスピードアップが図れる。
佐藤さんはそう言いながら探し回るが、そうそう見つかる物でもなかった。
自転車を探しつつ移動して、ミニスーパーの前で放置自転車を16台発見。
ようやく皆が自転車での移動が出来るようになった。断然移動スピードが上がった。
しかし今度は、覚醒者でない人にスピードを合わせないといけなくなった。
「ストップ!狼が3体来たぞ」
俺は自転車をとめて、刀を抜くと走り出した。
すれ違いざまに斬り捨て、もう一体も首を跳ねた。
残りの1体が逃げ出そうとしたので、追い駆けざまに後足を斬った
後首をがっしり掴むと引きずりながら皆の所に戻った。
ミサキに刀を渡すと、震えながら胴体を突き刺した。
しばらく暴れた後、動かなくなった。
俺は3体のブラッドから魔石を取り出していた。
佐藤さんは興味があるのか覗き込んでいる。
ミサキは光魔法を取得していた。その中に【治療】があり怪我や病気を治すらしい。
残りの女性も申し訳なさそうに、俺に覚醒を頼んできた。
俺も頷いて承諾。
またも襲ってきたブラットを高木さんが1体倒してLvアップ。
佐藤さんも負けじと、腹に1発、頭部に2発と殴りつけて仕留めてLVアップ。
俺が捕まえて抵抗できない状態のブラットを女性が何とか仕留めて覚醒者になった。
その女性は選択できる物の中に魔法が無かったらしく剣士を選び取得した。
SPを使ってSTRとDEXとAGIを強化している。
何度かの襲撃に耐え、立派な家に入りバリケードで塞いでゆく。
シャワーを浴びる者や、夕食の準備をしだす者など、思い思いの時間を過ごす。
子供達も元気になったのか、笑い声が聞こえる。
相変わらずテレビは付かなかったが、スマホで情報集めをする。
神戸までなら後60キロはあるだろう。
佐藤さんはスマホで、ここまで逃げてきたなら迎えに来れるのではないかと頼んでいたが、良い返事は貰えないらしい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます