第6話 先輩の営業姿

目の当たりにした先輩の営業姿は衝撃的だった。

人を見つけては、ビラを配り話を返して頂くまで追いかけていく。

中には、怒る方もいらっしゃった。


そんな姿を見て唖然としていると先輩に言われた。


『今みたいにやってみて!』


私はまずビラを配りに行こうとすると拒否された。


まぁそうだろうなと思い先輩のもとに戻ると

『戻ってきてはだめだよ。もっと話しかけに行かないと。』


そんなことを言われたが、相手は拒否しているのに更に話しかけに言ったら怒るだろう。


自分が与えられた業務内容が、どれほどのものだったか。なぜ、離職率が高いのかわかった気がした。


会社に戻ると既に戻ってきていた同期が何人か泣いていた。

理由は、なんとなく想像できる。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る