第71話 村の総力を挙げて剣を打ち直す①
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「人間さんの村、凄いデス……」
僕は新たに村の仲間になったドワーフさん達を連れて、村に帰ってきた。ドワーフさん達は、村に入る前から口をあんぐり開けて驚いている。
「凄い立派な防壁デス」
「どうやって作ったのデスか?」
「まるで城塞のようデス」
そして村に入ってからも驚きは尽きない。
「土地も豊かデス」
「こっちの庭も綺麗デス!」
ドワーフさん達は、楽しそうに極東大陸風庭園の中にある竹林を楽しそうに散歩している。
「あ、池の中に派手な魚がいるデス!」
1人のドワーフさんが、池を泳ぐ”カメレオンナマズ”を見つける。虹色に発光しながら泳ぐ大魚で、牛を丸呑みすることもあるらしい。極東大陸の”ニシキゴイ”という魚が手に入らないので、代わりに捕まえてきて池で飼育している。
「お魚どこデス?」
「わぁ、とても派手デス!」
「いい色してるデス」
ドワーフさんたちがわらわらと石橋の上に集まる。
「ニシキゴイという魚の代わりだそうデス」
「極東大陸には、あんな派手な魚がいるデスか」
「極東大陸、恐ろしいデス」
ドワーフさん達は、とても楽しそうだ。
しかしその後ろで、
「違うんだ、ニシキゴイはああいう感じじゃないんだ……! もっと詫び錆びがある感じなんだ……」
と1人のシノビさんが頭を抱えていた。
好奇心旺盛なドワーフさん達は、村の施設を見るたびに大はしゃぎしていた。
中でも一番興味を示していたのは――。
「ドラゴンさんのブレス、凄い炎デスー!」
「火力が段違いデス」
「もう一度炎を吹いて欲しいデス!」
ドラゴン形態のナスターシャは、ドワーフさん達に大人気だった。
「見たこともない上質な炎デス!」
「この炎があれば鍛冶のレベルがもっと上がるデス!」
「ウロコも素材に使いたいデス」
二階建ての家程の大きさがあるナスターシャの周りに、子供サイズのドワーフさん達がわらわら群がっている。
「メ、メルキス様ぁ~。これは一体どういう状況なんでしょうか……?」
涙目のナスターシャが救いを求めるような目で聞いてくる。
「ドワーフは、鍛冶が得意な種族なんだ。きっとナスターシャのブレスが、ドワーフの鍛冶魂に火をつけたんだよ」
「その通りデス」
「早く剣が打ちたいのデス」
「うずうずしてきたのデス」
ドワーフさん達が、今度は僕の前に集まってくる。
「「「というわけで、早速領主様の剣をうち直させてほしいのデス!」」」
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