17_美少女のお掃除

今日は、堀園さんの服など身の回りの物を買いに出る予定だが、その前に掃除と洗濯をしたいと言われて、出かけるのは昼前からということになった。


段取り的に洗濯が先らしい。


また制服を着てる。

ブラウスは、昨日のうちに洗濯していたのかもしれない。


手伝うと申し出たが、例によってゆっくりしていてと言われ、とりあえずリビングのソファでテレビを見ている。


そもそも、俺の洗濯物なのだから『手伝う』などと言ったら、普通は非難轟々だろう。


選択自体は当然洗濯機がやってくれる。

洗濯機が回っている間は、掃除をするみたいだ。


俺がリビングにいるから部屋の方に行ったらしい。


しばらくして、堀園さんがリビングに戻ってきた。


「セリカくん、大変です!」 


「どうした?何か問題?」


「セリカくんの部屋を物色したのに、エッチな本が全く見つかりません!」


(スパーン)「あふん♪」


しまった。

美少女につい、チョップしてしまった。


昨日の俺なら恐れ多くて、近づくことも出来なかっだろう。

それが、今は、学校の男友達感覚で気軽にチョップをかましてしまった。


残念美少女だが、堀園さんは極上に可愛いのだ。

髪もキューティクルなのかジンクピリチオンなのかわからないが、天使の輪的な光沢も美しい。


声だってそこらの声優さんにも負けないくらい可愛い。


その堀園さんに、俺はチョップをかましてしまった。

しかも、堀園さんは恍惚の表情を浮かべている。


この子、ちょっと変だ。

いや、大いに変だ。

前髪が斜めにカットされているところもちょっと変わってる。


「ごしゅ・・・セリカくん、ちょっとトイレに行ってきますね」


「また俺のことを『ご主人様』って呼ぼうとしたな!」


「ごめんなさい!ちょっと間違えただけで!」


やべぇ、面白くなってきた。

トイレに行ったけど、ホントにトイレに行っただけだよね!?

だけだよな!?


とりあえず、俺は徐(おもむろ)に自分の部屋に行き、パソコンにログインするためのパスワードを設定した。


その後、リビングでテレビを見て過ごした。


しばらくすると、また堀園さんがやってきた。

ソファに座ってい俺の視界を遮るように可愛い顔が現れた。


「ね、セリカくん、誕生日っていつだっけ?」


「7月31日だけど、パソコンのバスワードは誕生日じゃないぞ」


(スパン)「あふん♪」


「セリカくんの好みが知りたかったのにぃ」


うーん、俺の中の『可愛い』の概念が変わっていく・・・



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