14_美少女と初めての朝チュン

何となく、人の気配で目が覚めた。

すごくいい匂いがする。

甘い匂いというか・・・ああ、これは堀園さんの匂いだ。


昨日、同じベッドで寝ることになって・・・夜中3時までは覚えている。

何度か堀園さんの胸を触ろうと試みたし、髪はちょっとだけ触った。


トイレには2度行った。

普段、夜中起きたりすることは全くないのだが、おじいちゃんの様にトイレに行った。

堀園さんを絶対に起こさないように、ベッドの揺れを最小限にして、すごくスローな動きでベッドを出て、またゆっくりとベッドに入る・・・


高校生の俺には、ここで普通に寝ることはできませんでした・・・


そんなこともあって、目は覚めたけれど、まだ眠たい。

瞼が開いてくれない。


人の気配は俺の胸の辺りで止まった。


(すんすん)


匂いを嗅いでいる!?

胸のあたり、お腹、股間、脚と色んなところのにおいを嗅がれている・・・

なんかきっと、臭いところを探しているんだ・・・きっと。


そのうち、俺の掌を両手でそっと持ち、フニフニしている。

これは絶対堀園さんだ。

手が小さい。

そして、においもそうだ。


クラスメイトがこっそり来ていて『お前かよ!』みたいなオチじゃない。

彼女の指は、俺の親指の付け根とか、小指の辺りとか、マッサージしているような感じ。


あれ、マッサージして起こそうとしている感じ?


(ちゅっ)


あれ?指に何かやわらかいものものが触れた。


(ちゅ、ちゅっ)


まさか、堀園さんが俺の手にキスしている!?

そんな訳ないよね!


(ちゃっ)


なんか、やわらかいものが・・・そして、温かい。

俺の指を何かが這いまわっている。

恐らく舐められている。


(ちゅ、ちゅ)


しゃぶるように、舐めるように・・・

え?これホントに堀園さん!?

夢かな!?


今度は足だった。

つま先の方で(ちゅ、ちゅ)と音が聞こえる。

どういう状況!?これ!?


今度は、顔の方に来た。

指で唇を触られた感触。

口角の辺りに少しよだれが垂れてしまったかも・・・


唇を触っている指は、口角のよだれを弄(もてあそ)ぶように触ったかと思うと、(ちゅ)と唇が来た。

その後、舌で舐めているような感覚。


何か分からないけど、俺の下半身は最高に元気だ。


口元から離れた気配は、俺の足をベッドから降ろし、床に置いた。

起こそうとしているってことかな?


床の冷たい感触が来ることを予想したが、やわらかい何かが足の下にはあった。


「あ、ああ・・・」


堀園さんの声らしい。

床の方から聞こえる。

堀園さん、床の上で何してるの?

どういう状況!?


少しでも薄目を開けたら、気付かれてしまいそうで、目を開けることが出来ない。


「んー」


本当は既に起きているのだが、いかにも「今起きました」みたいにうなり声をわざと上げた。

そして、ゆっくりと目を開けると、そこには天使のような笑顔があった。

堀園さんだ。


堀園さんが俺の顔を覗き込んでいる。


「おはようございます。もう、10時ですよ?起きませんか?」


毎日こんな可愛い声で起こされるのならば、すぐに起き上がるだろう。

さっきの何かが気になっていなければ、俺も今すぐ起きることが出来ただろう。



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