Karin's past
@juiy
プロローグ
私には、生まれた時から間違った家庭があった。
私の一族は俗に言う貴族で、ここ、魔界の中で結構大きな一族だった。
そして、私の吸血鬼一族には代々、受け継がれてきた伝統がある。
伝統といってもお綺麗なものではない。
私の一族には大きな存在があった。
化け物だ。龍の様な姿をし、禍々しい焱を纏い、見る者の背筋を凍らすような鋭い冷たい眼をした化け物。
その化け物は、エイリスといった。
エイリスには年に1回、贄を捧げる。
もう、何人喰われただろう。幾千万人だ。
そして、今年もまた贄を捧げる。
女中「産まれた!」
敷布団のなかで生まれた紺色の髪の赤子。
女中「これで今年も安心ね!」
皆は喜んだ。
━━━━今年も喰われなくて済む。━━━━
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