ここは外国? それとも異世界?
360度方向に殆ど起伏の無い礫砂漠。
そして燦燦と輝く太陽。なにより東富士演習場なら絶対に見えるはずの富士山が見えない。残念ながら、ここが日本ではないのは確かな事だった。
百武や野田・宇喜多や学生は、それぞれのスマホを取り出したが、全員のスマホは・・・圏外だった。
玉井「おいおい、何なんだよこれ。マジで異世界転移って奴か?」
朽木「それより、ここは俺たちの地球なのか? まだ時刻は8時半。太陽の位置はさっきと殆ど変わらない角度。方位磁石を使ったが、この角度なら日本国と変わらないはず。」
百武「野田2曹・・車載無線機はどうだ? 他の部隊とかと連絡は取れないのか?」
野田「ダメです。富士学校・板妻駐屯地とも連絡が取れません。在日米軍とも連絡は取れません」
百武「もし、ここが俺たちの地球上だとしたら、太陽光の角度からして、日本とほぼ変わらない緯度に転移したとしたら豪州くらいしか、こんな砂漠は無いはずだが、あっちの季節は冬だ。もし時間も空間も移動したというなら、アラビア半島やサハラ砂漠の真っただ中かもしれないが・・・ここは異世界かもしれないなあ」
見上げた百武の目線には・・・空を飛ぶ鳥にしては異形の生物が目に入った。
宇喜多「あれは・・・翼竜?」
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