異世界自衛隊・・パンデミック阻止

幌筵陽炎嫁提督

第0話 伝染病の考察

人類が過去に経験した大規模パンデミックといえば、天然痘・ペスト・コレラ・スペイン風邪などが上げられる。


天然痘


人類が根絶した唯一の感染症 紀元前:エジプトのミイラに天然痘の痕跡がみられる


6世紀:日本で天然痘が流行、以後、周期的に流行する

15世紀:コロンブスの新大陸上陸により、アメリカ大陸で大流行

1980年:WHOが天然痘の世界根絶宣言


しかし、ある時代には50年で人口が8000万人から1000万人に減少したとも言われる。


ペスト


540年頃:ヨーロッパの中心都市ビザンチウム(コンスタンチノーブル)に広がる。最大で1日1万人の死者が出たといわれる。


14世紀:ヨーロッパで「黒死病」と呼ばれるペスト大流行

ヨーロッパだけで全人口の4分の1~3分の1にあたる2500万人の死亡といわれる


新型インフルエンザ


1918年:スペインかぜが大流行

世界で4000万人以上が死亡(当時の世界人口18億人)したと推定される


そして、重症急性呼吸器症候群(SARS)・中東呼吸器症候群(MERS)も発生したが、幸いな事に毒性が強く宿主を直ぐに殺してしまうのか? それとも感染力が弱かったのか世界的大流行にはならなかった。


だが、昨年から世界的大流行をしたのが新型コロナウイルスが世界的に大流行している。


一説によると、某国が蝙蝠のウイルスを生物兵器として転用しようと研究していたが、それが研究所からウイルスが漏れ出したのが原因の一つとも言われている。


動物実験で使う蝙蝠を、B漢ウイルス研究員が小遣い欲しさに近くの海鮮市場に売り出してしまったのだ。蝙蝠を食べる習慣がある某国・・たちまち市内全域にウイルスが広がり、ある医者がパンデミックになる恐れがあると警告したが、その医者はたちまち治安当局に「デマを振りまいた」と逮捕された。その医者は既にウイルスに感染しており、そして碌な治療も受けられないまま死亡した。


共産党一党独裁だった某国は、情報統制をおこない、WHOの幹部を買収し、緊急事態宣言の発令を妨害した。その間に多くのウイルス保菌者が世界中に散らばり、そこでウイルスをまき散らしていった。


当初は誰もが世界的流行にはならないだろうと言っていたが、楽観論は外れ、人類にとって100年ぶりの世界的なパンデミックに発展した。


結論から言うと、コロナウイルスは感染力は高いが、致死率は低く、死亡する人も基礎疾患を持った高齢者が殆どだった。


しかし、世界中のマスコミは事態を大袈裟に報道し、10代の交通事故の死亡者でさえ、検体をPCR検査して陽性反応になったら『コロナで10代が死んだ』と叫び続けた。


イギリスやアメリカなど大国はロックダウンを発動し人や物の流れは急速に衰えた。


旅行・観光業や飲食業は大打撃を受け。中小零細企業の多くが資金繰りに苦しんだ。

経済的に苦しめられた女性や子供の自殺率も上がった。


基礎疾患を持った、余命10年程度の高齢者の命を守るために、人生これからの子供や若者が経済苦でしぬのは、果たして健全な社会のありようなのか?


もっとも、通販や映像配信サービスなどは巣ごもり需要で盛況になり、破滅的経済破壊にまでは至っていないようである。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る