第3話

 「花、今日はまだ洗面所使わなくていいの」

妹の海の声でボヤーっとしてた意識が覚醒した。気づかないうちにご飯を食べ終わっていたのか、私の目の前にあるのは中身のない食器だけ。机の上の時計を見ると、7時30分。

「やばい。遅刻するって。海早く洗面所代われ」

「今誰もつかってないよ。しかも、さっきから何回も大丈夫って聞いてたよ」

いつにないぐらい急いで洗面所を使ったのに、45分になって。

「お母さん、水筒とお箸用意しといて」

「だから、早くしなさいって何回も言ったでしょう」

お母さんの声はマックス10やとしたら、2ぐらい怒ってた。でもそんなこと言いながら用意をしてくれるお母さん。ほんまに感謝。

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