究極の料理対決 【カクヨム版#short!400字以内で印象を残せ!】

水原麻以

究極の料理対決

「へっ?極超熟パンだって?お笑い種だね」

「何を言うか。ただの食パンじゃないぞ。最高級の酵母に小麦に6種類のチーズを練りこんで…」

「だから笑止ってんだよ。だいたい熟成たって発酵が醸し出す匂いがメインだろ?」

「ああ、それがどうした」

「香りで勝負っつーんなら強烈究極なのお見舞いしてやるよ」

「んだあ?やるのかコラ」

「おうよ。そっちが洋食なら日本人の主食、コメで勝負だあ」

一時間後、電子炊飯器からトマトの美味しそうな匂いが漂ってくる。

「おっ、トマトのパエージャが。いいねえ」

しかしこれのどこが強烈究極なのか。

「お楽しみはこれからだ」

彼が隠し味と称して醤油瓶を取り出した。これを私に入れろという。

醤油味のどこが?…炊きあがる頃、家は緊急車両に取り巻かれていた。

ゴムの焼けたような、割りばしで副鼻腔を突き破るような刺激臭に襲われた

箸!箸!箸!トマト!トマト!醤油!ゴム!箸!箸!焼けたゴム!醤油!トマト!箸!箸!

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究極の料理対決 【カクヨム版#short!400字以内で印象を残せ!】 水原麻以 @maimizuhara

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