番外編

みゆたろ

第1話 プロローグ

はぁ、、はぁ、、はぁ、、。


ーーやっちまった。


独り言の様に呟く。


はぁ、、はぁ、、はぁ、、。


とりあえず呼吸を整える。

目の前には、男の死体が転がっていた。

これは、、人生最大の事件だった。


どうしてこうなったんだ?

どうしてーー??

記憶をたどる。

しかし、このままだとすぐにばれてしまう。


何とかしなければ、何とかーー。


そうだ。


ズルズルズルズル。


男を引きずる。筋肉には自信があったが、それでもかなり重い。

人通りのない寂れたこの廃墟で、この男と会った事は不幸中の幸いだった。


誰も見ていない。

この道は恐らく誰も通らないだろう。

しかし、外に運び出すのは不安だった。

廃墟の中に残された冷蔵庫のようなものの中に、それをしまう事にした。

ちょっとした時間稼ぎだ。


ズルズルズルズル。


ようやくの思いで、男を冷蔵庫のようなものの中に入れると蓋を閉じた。


これでしばらくは見つからないだろう。

ばれない様に、定規を使って紙に書いた。

「ーー開けるな、危険!!」


男は指紋など拭き取ると、その場を後にした。

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