第14話 フッフッフ.....。
急遽予定が変更になった。
それから俺達は戸畑の家に来た。
そして天翔ちゃんと天龍ちゃんと共に戸畑の母親に挨拶をしながらだったが戸畑の母親の康子(やすこ)さんは俺達に嬉しそうに反応した。
俺はその反応を見ながら.....少しだけ嬉しくて赤くなる。
その反応を戸畑は見ながら歩き出す。
「.....まあお前も知っていると思うが.....多分部屋から出ないぜ。アイツは」
「まあ確かにな。.....それは良く知っているよ。.....取り合えず.....声だけでも掛けてみるさ」
「.....まあでも.....お前の事はお気に入りだったらしいしな。.....もしかしたらいけるかもしれないな。ハッハッハ」
2階に上がりながら俺達は過去を話したりする。
確かにな。
戸畑の.....妹さんに気に入られていた時もあったな。
思いながら.....過去を思い出してみる。
そうだ.....俺を見てくれていたんだよな。
「戸畑」
「.....何だ?」
「.....正直言って邪魔だったら言ってくれ。俺達が」
「.....そんな事は無いだろ。.....アイツに限ってそれは無い」
「.....でも.....」
俺は眉を顰めて前を見る。
その戸畑は俺に対して笑顔を浮かべている。
それから、大丈夫さ、と言ってきた。
そして戸畑は、今回は天龍ちゃんと天翔ちゃんが居る。この事はかなり大きいと思うから、と話す。
「.....同年代の友達が.....世界を変えると思う」
「.....そんなもんかな」
「俺は信じているけどな。.....天龍ちゃんも天翔ちゃんも.....何か持っている気がするぜ」
「はい」
「.....私は会ってみたいと思っています。会わないと帰れないかも」
天龍ちゃんも天翔ちゃんも意気込む。
俺は.....その姿に笑みを浮かべた。
それから俺達は2階まで来てから.....戸畑の妹ちゃん。
つまり.....美恵子ちゃんの部屋に来た。
「.....本当にすまんな」
「.....丁度暇だったしな。.....有難いと思う」
「.....そうか」
それから戸畑は美恵子ちゃんの部屋にノックをした。
美恵子。今日は友達を連れて来たぞ、と言いながら、だ。
そして戸畑は、会ってみないか、と声を掛けた。
俺はその言葉に待ってみると。
ドアが少しだけ開いた。
「.....友達って何」
「.....美恵子。久々。.....えっとな」
「は、初めまして!私.....天龍っていうの!宜しく!」
「私は天翔です」
そんな声を掛けながら。
天龍ちゃんと天翔ちゃんは笑顔を浮かべる。
その姿に美恵子ちゃんは少しだけ眉を顰めて困惑していたが。
ドアが徐々に開いた。
それから、天龍ちゃんと天翔ちゃんだっけ。2人だけ、と言う。
「.....え?部屋に入れるのか?美恵子」
「.....ん。まあそう」
この言葉に天龍ちゃんと天翔ちゃんは目を輝かせた。
それから.....そのまま部屋に入って行く。
俺達はその姿を見送りながら顔を見合わせて苦笑する。
そして天龍ちゃんと天翔ちゃんを招き入れてからドアを閉める美恵子ちゃん。
少しだけ控えめに向いてきた。
「.....お兄と和奈さんは下で待っていて」
「.....変な事すんなよ。美恵子。.....あくまで」
「.....そんな事する様に見える。私が」
「.....まあ見えんな。.....じゃあ」
「ん」
それからドアを閉める美恵子ちゃん。
それから俺達はまた顔を見合わせてから。
下で待つか大人しく、と言う。
俺はその意見に、ああ、と答えた。
それから俺達は移動を開始する。
「.....しかし美恵子があんな感じで動くとはな。.....珍しい事もあるもんだ」
「久々に見たね。俺も顔を」
「.....そうだな」
そして俺達は下に降りて来て。
戸畑のお母さんからケーキと紅茶を受け取った。
俺はそれを食べながら.....待機する。
何時まで掛かるか分からないが.....取り合えず待ってみよう。
そう思いながら、だ。
すると戸畑が俺を見てくる。
ニヤッとしながら、だ。
「.....ところでお前は恋とかしているのか?2人と」
「お前.....そんな訳無いだろ。いい加減にしろ」
「えー?怪しいんだが.....お前さんよ」
「あのな.....」
俺は額に手を添える。
それから.....俺はジト目で見たが。
まあ確かに恋は.....告白はされた、と言う。
すると意外な反応が返ってきた。
馬鹿にされるかと思ったのだが、だ。
「.....そうか。.....大切にしろよ。その気持ちは」
「.....何だお前。気でも狂ったか」
「.....おろすぞハゲが」
「やってみやがれこのとんちんかん」
「.....」
「.....ぶっ」
俺達は顔を見合わせながら爆笑する。
そして戸畑は、でもどうすんだそれ、と聞いてきた。
俺は真面目に戸畑を見つめる。
それから、俺は今は決めれないさ、と答えた。
そして決めるつもりもない、とも。
破綻したしな恋が。
芽美との、だ。
だから恋は暫く.....出来ないと思っている。
「.....お前は生真面目だからな」
「.....俺はそんなつもりは無いけどな」
「.....いや。真面目過ぎる。.....まあそれが良い所でもあって。.....悪い所に利用されちまう可能性もある。.....気を付けろよ」
「.....ああ。有難うな」
それから俺達はケーキを食べて待つ。
取り敢えずは.....そうだな。
何か上手くいっていれば良いが、と思いながら、だ。
俺は天井を見上げながらゲームをしたりした。
すると天龍ちゃんが戻って来る。
「兄貴」
「.....天龍ちゃん!」
「美恵子.....とても良い子だよ。.....お友達になった」
「.....そうなんだね」
「.....それで.....」
「.....?.....それで?」
美恵子ちゃんと一緒に少しだけ外に出る事になった、と笑顔を浮かべる天龍ちゃん。
え?それってマジに?、と思いながら居ると。
天翔ちゃんが頷きながらやって来た。
笑顔で、だ。
「お兄ちゃんと一緒なら行けるかもって思ったの」
「.....信じられないな。.....まさか美恵子がそんな事を言うとはな」
「.....そうだな。戸畑」
俺達は笑みをうかべながら納得する。
それから.....戸畑は天龍ちゃんと天翔ちゃんに向いた。
そして頭を下げる。
有難うな。2人共、と言いながら。
するとその中で、いえ、と言っていた.....天龍ちゃんと天翔ちゃん。
次に俺を見てきた。
「.....そ、そして.....何かその。ずっとコイバナしたの」
「コイバナ?.....そうなんだ」
「.....美恵子ちゃん.....かなりの恋のテクニシャンだった」
「.....へ?」
赤面する天龍ちゃんと天翔ちゃん。
俺はその姿に、え。ちょっと待て。何を教わったのだろうか、とふとかなりの事を考えてしまった。
すると余裕な感じで戸畑が、まあアイツ大人だしな、と答える。
いや。止めろよそこは、と思ってしまったのは俺だけか.....。
「.....お兄ちゃん。覚悟して」
「.....アタシ達.....恋のテクニシャンになる」
「.....」
「おー.....派手だな。アイツも」
戸畑だけが、ヘラヘラ、とマジに余裕だ。
しかし.....いやその。
恋のテクニシャンっておま。
何か.....かなりマズい気がした。
俺は冷や汗をかきながら.....見つめる。
それからニヤッと笑顔を浮かべる2人を見た.....。
何をされるんだろうか俺.....。
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