第2話 路上でケツドラム

 今は夜である。

 住宅街の路上でパンツ一丁のヒロタくん。

 そのとなりのアンリさんはニコニコしている。

 通行人たちは立ち止まって二人を見ている。

「路上ライブをしようと思いますー! ケツドラムの音を聞いてくださいねー!」

 通行人たちは立ち止まって、ざわざわし始める。

「これはひどい」

 ヒロタくんは泣きそうな表情である。

「ワン、ツー、ワン、ツー、スリー!」

 パアンッ!

 夜の住宅街の路上でライブ、ケツドラムの音が響きわたる。

 パンパン、パアンッ! ペシィンッ!

 すでにヒロタくんは泣いている。

 そんなことは関係ないと、アンリさんはヒロタくんのケツドラムを叩く。

 ペチペチ、パアンッ!

 ペチペチ、パアンッ!

 すると、立ち止まった通行人たちはスマホで動画を撮っているようだ。

 ペシィンッ! パアンッ!

 驚くことに立ち止まった通行人たちから拍手が。

 ペチペチ、ペチペチ、パアンッ!

 パアンッ!

 どうやら、アンリさんはヒロタくんのケツドラムを叩くケツドラマーに一歩近付いたようだ。

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