彼女はヒロタくんのケツドラムを叩く

野口マッハ剛(ごう)

プロローグ

 パンパン、パアンッ!

 ここはヒロタくんの部屋。

 パンパン、パアンッ!

 一応パンツ一丁のヒロタくん。

 パンパン、パアンッ!

 彼女、アンリさんは叩く。

 ペシィンッ!

 何を叩くかって?

 それはヒロタくんのケツドラムである。

 ペチペチ、パアンッ!

「なぁ、アンリさん?」

 パンパン、パアンッ!

「なあに? ヒロタくん?」

「オレ、もうケツが痛いけどね?」

 パアンッ! パアンッ!

「私、ヒロタくんのケツドラムで、世界に行きたい!」

 そう、これは、二十歳のヒロタくんと十九歳のアンリさんが、ヒロタくんのケツドラムで世界を目指すラブコメである。

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