第21話
「なるほど……ソーセージとビールが上手いな」
僕は食堂で出された肉汁たっぷりのソーセージとビールを口へと含む。
ソーセージはビールのつまみとして最高であった。
「そうであろう!」
それに対してラミレイアが頷く。
「……カルチャーショックだ」
「……う、うん……」
僕が美味しくお酒を飲んでいる姿を見てルトとマリアが呆然と声をもらす。
ファースト王国だと飲酒が可能になるのは20歳になってから。
僕がどんどんお酒を飲んでいることに、ファースト王国の常識を持っていた二人は心底驚愕していた。
ファースト王国だと絶対に見ないしね。小さな子が酒を飲んでいるところなんて。
ドワーフ王国はいつからでも、この帝国では12歳から飲酒が認められているので、そこらへんだとたまに見るのだけど。
「我が帝国のソーセージとビールは世界一という自負があるからな!」
ラミレイアは自信満々に頷く。
「確かにこの味は世界一と言っても過言ではないね」
世界中を歩いて回っている僕が断言するけど、ソーセージとビールは本当にこの国が一番美味しい。
「ところで話が変わるのだが、放課後三人は何か予定とかがあったりするか?」
「いや、特にはないぞ」
ラミレイアの疑問に僕は答える。
「そうか!な、なら……私がこの帝都を案内したいと思っているのだが……どうだろうか?」
遠慮がちに告げられたラミレイアの提案。
「良いじゃん!……二人はどうかな?」
僕はラミレイアの言葉に笑顔で頷き、その後にルトとマリアの二人に話を振る。
「してくれるというのであれば、是非お願いしたい」
「私も」
そして、二人もラミレイアの言葉に頷く。
「それでは決まりだな!」
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