【プリンセス・ケーキ】第一ターン

説明に使ったケーキが片付けられ

プレイヤーにルールサマリーと食器が手渡される。


先程理璃が説明した者と同じ大まかなゲームの説明。

説明映えしない事項が記載されている。


1,時間制限について

全ての行動に対して時間制限が設けられており

時間制限を超過するとペナルティが加えられる。


ケーキカット 3分

どのケーキを選ぶのかの選択 2分

ケーキを食べるか食べないかの選択 3分

ケーキを食べる 5分 


但し第一ゲームはプレイヤーが鳴れていないと判断して

一律の行動の制限時間は5分となります。


2.得点配分

ケーキ55個の内訳は

チーズケーキ8個、 シフォンケーキ9個、 モンブラン11個の28個は1点

ショートケーキ5個、 チョコレート6個、 ガナッシュ7個の18個は2点

3点のケーキが4個、 5点のケーキが3個、 20点のケーキが2個となっております。


3,禁止事項

以下の禁止事項を破った際は死んで貰います


・放送禁止用語を口にする、 但し罵声は許可

・放送出来ない事をする

・プレイヤーの暴力行為全て

・プレイヤーが落下する姫を受け止める

・明らかにゲームを投げやりにプレイしたり無視したりする

・一度口に入れたケーキを吐き出す、 噴き出す、 嘔吐する

・取得した時のターンでのケーキを食べる時間以外での手元のケーキの飲食

・ケーキを選択する際に一度触れたケーキを取らない(素手、 食器越し関わらず)

・自分が取得したケーキ以外のケーキに対する何らかの細工

・脱落した者のケーキや砂糖菓子を奪う


4,決着

最終的な得点下位2名とプレイヤーが砂糖菓子の姫を取得していない姫全てがゲーム終了時に死亡。

途中で禁止事項で敗退した場合も下位2名は死ぬ。

但し禁止事項を犯し途中で3人死亡した場合は自動的に残った二人が勝者となる。



「さて!! それではルールサマリーを読み終えた所でそれでは始めて行きましょうか!!」

「待った」


エルフチームのプレイヤーアンリが挙手した。


「はい、 何でしょう!!」

「飲み物は無いのか? お茶とか」

「有りません!!」

「地味に辛いな・・・ここではチョコレートが2点だったがさっきのケーキでは3点だったぞ?」

「さっきのはあくまで例えですから」

「最初のプレイヤー決めは如何するんだ?」

「そうですね!! じゃあ視聴者チームから左回りで

視聴者→マーマン→王国→騎馬→エルフの順にゲームを進行したいと思います!!」

「さ、 最初俺ェ!?」


山田が戸惑っている。


「それではケーキカモン!!」


ケーキが運ばれて来た。


1チーズケーキ 1

2ブランデーケーキ 4

3チーズケーキ 1

4チーズケーキ 1

5モンブラン 1

6チーズケーキ 1 姫

7ガナッシュ 2

8モンブラン 1

9シフォンケーキ 1 

10シフォンケーキ 1

11モンブラン 1


「ではケーキカットをどうぞ!!」


ケーキをより分ける為の道具が渡された山田。


「・・・・・提案が有る、 ここは共闘しないか?」


山田が提案した。


「共闘だと?」

「どういう事だ?」

「・・・・・」

「下らんな」


四者四様の反応をする一同。


「このエルフのアリアって言うのは本当に強敵だ!!

ここで潰しておく必要が有る!!」

「私を潰す、 ねぇ・・・」

「如何やって潰す気だ?」

「互いに協力し合えば上位三組を独占する事が出来る!!」

「協力だと?」

「この禁止事項にはケーキを交換してならないと言う決めは無い!!

もしも協力してくれるならばケーキカットを優遇する!!」

「と、 言っているがアリなのか?」


理璃に尋ねるアリア。


「ルール的には問題無いですね、 サマリーを良く読んでいます

提案も良いですが後3分です」

「わ、 分かった、 それじゃあ協力するなら決めてくれ」

「私は協力するよ」


ストラゲウが提案した。


「正気か? 見も知らん奴と協力する等、 信じられない」


騎馬民族チームのハーンが呆れ混じれに言った。


「そもそもだが、 私にそんな事して後から眼の仇にされるとは思わないのか?」


苛立ちながら語るアリア。


「・・・・・」


リチャードは何も出来なかった。


「残り1分」

「じゃ、 じゃあストラゲウさんに多く割り振るので後で分けて下さい!!」

「分かった」


切り分ける山田。


1チーズケーキ 1

2ブランデーケーキ 4

3チーズケーキ 1

4チーズケーキ 1

5モンブラン 1

6チーズケーキ 1 姫

7ガナッシュ 2


8モンブラン 1


9シフォンケーキ 1 


10シフォンケーキ 1


11モンブラン 1


「おいコラ」

「いや・・・えぇ・・・」

「まぁ協力するのならばこれで良いだろうな」

「これは有難い、 モサンは解放されるだろう」


ストラゲウは迷い無く一番大きい塊を取った。

他の4人もそれぞれ1つずつのケーキを取った。


「それでは次にケーキを食べるかの選択の時間になります!! どうぞ!!」

「じゃあ山田、 だったか? ケーキを分けてやろう・・・」


ストラゲウがケーキを弄びながら止まった。


「お、 おい如何したんだ?」

「いや、 ケーキなんて初めて食べるからどれにしようかな、 と思ってな

それじゃあ4点分渡そう」


チーズケーキ3つとモンブラン1つを山田に渡すストラゲウ。


「これで合計5点、 勿論全部食べる!!」

「私も全部食べよう」

「食べる」

「当然食べる」

「無論食べる」

「それではケーキ実食です!!」


フォークでケーキを食べ始める5人。


「ふむ、 中々悪くない」

「まぁ一個だけだしな・・・」

「・・・・・」


1つしか取れなかった三人は静かに食べる。

ケーキを3つ取ったストラゲウはガツガツ食べていた。


「うぐ、 はぁ・・・」


ケーキが5つの山田は相当急いでいた。

自分が取ったケーキを大急ぎで食べるとストラゲウから貰ったケーキを勢い良く

口の中に頬張った、 そして吐き出した。


「うぉえ!! げほげほ!!」

「!?」

「なっ? え?」


戸惑うハーンとリチャード。


「ふん、 魚の癖にやるじゃないか」


アリアが笑った。


「す、 ストラゲウさん・・・?」

「悪いが人間と協力する事の愚を我々はよーっく知っている」


山田が吐き出したケーキを見ると魚の鱗がケーキの中に入っていた。


「さっさと仕留めさせて貰った、 これで残りは4人だ」

「ちょ、 嘘だろ!? これで」


終わりかよ、 を全て言い切る前に頭上から落ちて来た巨大なたらいに頭を潰される。

(SE:大爆笑)


「お、 おい!! ふざけんなよ!! お前が死んだら俺はどうなるって言うんだ!!」


姫の佐藤が絶叫する。

プレイヤーが砂糖細工の姫を獲得していない限り彼の死は決定したのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る