基本的に余裕たっぷりの顔の良い幼馴染がたまに重めにキャラ崩壊するのがかわいい。異論は認めん。
@ASSARIASAKI
第1話 「待たせたね。」
「やあ平塚。待たせたね。」
「別にそこまで待ってねえよ。」
「そうかい。じゃあ今日も一緒に帰ろうか。」
高校二年生になり初日。始業式が終わり、これから帰ることになっていたのだが、本来の時間から三十分遅れでやってきたのは幼馴染の
「また告白か。」
「まあね。」
「どっちだ。」
「今日は新入生の女の子だね。一目惚れだとさ。」
まったく可愛いもんだよ。と笑って話す葵は顔がいい。
茶髪のショートカットに整った顔、声は中性的と言えるだろう。
清木の方も悪くない顔をしているが、隣と比べては劣っているように見えるのが現実だ。
「毎回のように待たせてしまって申し訳ないね。」
「別にいつもの事だろ。」
「いや、君が私を待って悲しい思いをしてるんじゃないかと思ってね。」
「時間に関しては告白されるだろう思って待ってるからな。対して何も思わんよ。」
「…それはそれで、なんだかなあ。」
幼稚園の頃からの付き合いの二人。
家も隣同士ということから帰る時はもちろん登校も常に一緒である。
「俺たち高校二年生になったわけだが、まだ一緒に帰るのか?」
「いきなり何を言い出すかと思えば、当り前じゃないか。君もそうしたいだろう?」
「別にそうでもないぞ。」
「うんうん。やっぱり……え、な、なんでだい?」
「だってお前はモテるからな。いつ付き合い始めたって言われても覚悟はできてる。そんな時に俺が一緒に帰りたいなんてわがままを言うわけにもいかんだろう?だからお前が許可してくれてる内は……おい、どうした。」
「私……その、付き合うとか考えてないから……だから、これからも一緒に」
「待て待て待て!誰も一緒に帰らないなんて言ってないって!……あぁ泣きそうな顔をするな!あー帰ろう!今日も一緒に帰ることが出来てうれしいな!な!」
「……手もつなぐ。」
「そ、それは流石に……ああやめてくれ!わかったつなごう!もうずっとつなごう!帰るまで一緒だからな!」
「……ふふっ。まったく、君は私が大好きだな!」
「もう、お前が笑ってるならそれでいいよ。」
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