2-2
僕達4人は駅を出て、5分程歩くと海岸が見えてきた。美波の家は、もう少し離れた漁港の側にあるという。数年前まで、民宿もやっていたが、客が少なくなってやめてしまったそうだ。今は、一部の常連さんだけを相手にしているみたい。
家に着いて、直ぐに泳ぎにいこうってなって、漁港沿いを10分ほど歩いて砂浜に出た。海水浴場としては、有名ではないので、浜はすいていた。
美波と葵の水着姿はプールで見慣れていたが、ふたりとも花柄のビキニなもんで眩しい。
慎二はふたりに向かって、手をたたきながら
「おぉー いいねえ 俺達、男子校だったし、こういうのあこがれていたんだ」
「このバカー 早くボールふくらましなよ」と美波は、たたまれたビニールを投げつけてきた。
海の中で大きめのボールを投げたり、追いかけっこしたりしたけど、結局、海って泳ぐしかないんだなって感じた。美波と葵は、ボールの空気を少し抜いて、ふたりで重なりながら、海の中ではしゃいでいたが、僕達は重なりあうのはちょっとね、仕方なしに波うち際に座っていた。
「葵ってかわいいな 胸も割とあるし、ああいうの好きなんだ」と慎二がポツと言った。
「お前、茜ちやんが好きなんじゃぁないのか」
「ちがうよ 俺が好きなのは・・・絢ちゃん だよ」
「バーカ からかうなヨー」
「じょーだんだよ お前のことも好きだから心配するな 俺、吉川すずりも好きだしなぁ 誰でもいいんだな」
「お前は外観からいくからなぁ」
女の子たちは、海からあがってきたが、美波が
「慎二、一緒に入ろうよ」と声かけていた
「でもな、美波と重なるわけいかないじゃん」
「変なことしなければ別にいいよー 私が上だよ あっ そんなつもりじゃぁ」
と、慎二はいそいそと海に向かった。結局、海の中では上も下もなく、ふたりでじゃれあっているように見えていた。僕は、葵と並んで、座っていたんだけど、どうしても胸に眼がいってしまう。そして、絢に比べてとか考えてしまっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます