第二章 2-1

 ハンバーグショップで、絢と二人で居た。さっき、試験期間を終えたところだった。僕は、試験が終わるまで、少し家庭教師を中止していたので、今日は久しぶりに行くのだけど、時間があったので、絢を誘った。


「大阪に帰るの決めたか?」


「うぅーん まだ、決めていない。モト君に相談しようと思って」


「なんで 自分で決めたらええやん お母さん、楽しみにしてるでー」


「モト君はいつ帰るの?」


「うん 僕はいつでも良いし、絢に合わせようかと思っている。帰らなくても、良いし」


「そんな風に思っていてくれたんや じゃー、17日に一緒に帰ってくれる?」


「いいよ じゃー 17日の朝の特急指定取っておくわ 飛行機の方がいいか?」


「飛行機高いし、電車の方が、モト君と長いこと一緒に居られるし ウン、うれしいわぁー 楽しみ、一緒に旅行できるなんて」

「明日から、松田美波さんとこ行くんでしょう。あと、川崎葵さんも一緒だって?」


「ウン 慎二もな。最初、茜ちゃんも誘って、みんなで海でキャンプしようと言っていたのに、絢が水着は嫌だって言いだしたから、取り止めになったままで・・。そしたら、美波がみんなで遊びにおいでよ、海も近いし、魚もおいしいからって、誘ってくれてな」


「だってね 水着って、みんなの前じゃー恥ずかしいよー モト君だけだったら、別にいいけどー。でも、他の女の子と、あんまり仲良くなっちゃぁ やーだな 川崎さんって、少し、きれいな娘だよね 心配だょ ウチって嫉妬深いのかナァー ごめんね アッそうだ 9日の夜には戻ってきてよ 花火、一緒に見たいの お願い」


「わかった 大丈夫だよ みんなクラブの仲間だし。僕は、いつも、絢のこと思っているし、心配するなッテ!」


「だって あれから、チューもしてないんだよ」


 絢は、うつむき加減に言って、相変わらず、みるみる真っ赤になっていた。そうなんかー 絢・・・


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