【気が付いたら340PVでした!アザマス‼】雇われ傭兵の俺は、異世界転生者です!

@12{アイニ}

#00 轢き逃げ

 救急車のサイレンが聞こえる中、女性の呼びかけが聞こえる。

「××さん、大丈夫ですか・・・」

 嗚呼、不幸にも程がある人生だったな。生まれてこの方、彼女も居らず軍艦ヲタクと傭兵という言葉に憧れを抱き続けていた人生だった。齢20の俺――観山みやま繁留しげる、これにて永眠する・・・。

「ハッ・・・!・・・ここは、病室か?」

 目が覚めると、白い靄がある場所だった。起き上がり身体を見たが、骨どころかあるのは光だけ。

 え?天国・・・ここ?

 瞬きをして周囲を見ると、独りの女性が俺を見ていた。

「いらっしゃい、転生を希望する魂よ」

 あっ、もしかして・・・女神じゃないよな?

「そうですよ、私は女神です!」

 はぁ・・・、そうですか。って、ン?こ、心の声が聞こえているだと・・・⁉

「正確には心では無く念話ですよ」

 念話かぁ、なるほど。じゃあ、俺は黒い車にひき逃げされて挙句に極楽浄土に来たのか。

「ゴクラクジョウドという言葉の意味は分かりませんが、あなたは幸運ですよ。だって、私が管理している世界へ誘いますから」

 ・・・へ?

****************

 声が聞こえてくる、女性数名の声だ。何かを、喜んでいる?

 ゆっくり目を開けてみたら、金髪でオッドアイの女性が俺に向かって「私の赤ちゃん」とあやすような口調で話しかけて来た。

 ちょっと待って――俺は齢20の成人したての・・・って、WHAT⁉

 何事かと思って自分の手を見てみたら、赤ん坊の手のひらがあった。

「あ、あうぅ⁈(は、はぁ⁈)」

「お母様!私の弟ですか?」

 元気な声で俺をお姫様抱っこしてきた女子が、姉らしい。金髪で青い瞳、最高だ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る