第3想定 第13話

 文化祭が終わり日常の学校生活が戻ってきた。

 いつも通りの授業にいつも通りの部活動。

 そして中間テストで赤点を取った生徒は放課後に補習だ。

 今回テストが行われたのは国語、数学、化学、近代社会、英語、簿記、情報の7科目。

 答案用紙が返ってくるたびに舞香と勝負したものだ。

 いつも俺の点数を上回ってドヤ顔をする彼女だったが、近代社会だけは100点VS97点で俺の勝ちだった。近代社会は軍事上の計画と密接に関わっている。ミリタリーが関係している問題で俺に勝とうだなんて10年早い。まぁ10年経過したとしても俺も10年進むわけだからな。舞香が俺に勝てることは永遠に来ないだろう。

 彼女は悔しがることなく俺を何か可哀想な目で見ていた。きっとあれは負け惜しみに違いない。

 ………………。

 さぁどうしよう。

 数学と簿記で赤点取っちまったよ。

 放課後には補習に出なければならないから部活は休まなければならない。

 当然、「赤点で補習なので部活を休ませてください」と顧問に説明しなければならない。

 さてどうしたものか。

 あの顧問、説教が長いんだよなぁ。

 まぁこれも問題だが、それと同時に文化祭で問題が発生した。

 俺のサイン入り便器が誰かに盗まれたというものじゃない。あれはどうせどこかの俺のファンが盗んでいっただけだろう。

 展示していたゴミは産廃処理業者から借りてきたものだった。盗難されたと産廃処理業者に謝りに行ったが別に怒られることはなく「いや……粉砕処理する予定だったので問題はないんですけど……便器が盗まれたんですか?」と担当者が困惑していた。「50年近くこの仕事をしているが、捨てられた便器が盗まれたのは初めてだ」とベテランの社長でさえ戸惑っていた。

 話が逸れたが問題はそっちじゃない。

 文化祭が終わった日の夜に舞香以外のクラスの女子たちから一斉に軽蔑のメールが送信されてきた事でもない。

 そのメールに返信したらメーラーダエモンとかいう外国人から大量のメールが届いたことでもない。きっとクラスの女子たちが俺のアドレスを流出させたに違いない。個人情報を晒すだなんて犯罪なんだからな。

 話が逸れたが俺が言う問題というのは文化祭の次の日のこと。

うちのクラスで出席したのは俺と舞香だけだった。

 別にカップルが大量発生して学校をサボっているというわけではない。そんなリア充は1組残らず爆破してやる。

 まぁそれはいい。

 学級の全員が食中毒で欠席。

 騒がしい女子たちも不真面目な男子たちも、担任と副担任も食中毒らしい。

 せっかくだからとおかわりしてくれた柘植先生に至っては、近所の総合病院に救急搬送されて速攻で入院。きっと今頃は点滴を打たれているだろう。

 それだけじゃない。

 先日の文化祭に来た一部の人も食中毒になったそうだ。

 保健所の立ち入り調査を受けたのはまた別のはなし。

 舞香、自首してこいよ。

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