初期ガチャでリセマラ出来なくて詰んだ
影神
堕とされた者達
俺はつい先程。
この世界に現れた。
気づけば、よく分からねえ行列に並んでいた。
「ったく、おっせえな、、」
なかなか行列は進まなかった。
「くっそお、、」
「やったあ!!」
「ありがとうございます。」
「ハズレだ。」
そうして。遂に俺の番が来た。
「でわ。
ガチャを回して下さい。」
受け付けの女は、
各ガチャの前に立っていた。
「ペッタンじゃねえか、、」
受け付けの女「さあ。この中から、
好きなモノを選んで下さい。」
複数ある、ガチャを俺は見て回る。
【スキンガチャ】
10連。レア確定。
性別。見た目が変えられる。
スキンによって、
種族によった能力を
得られる場合がある。
【防具ガチャ】
10連。レア確定。
格好いい服や可愛い服を着てみよう。
装備によって、
属性によった能力を
得られる場合がある。
【武器ガチャ】
10連。レア確定。
モンスターを倒して、レベルを上げよう。
装備によって、
属性によった能力を
得られる場合がある。
【アバターガチャ】
10連。レア確定。
自分の仲間として、行動出来る。
アバターによって、
属性によった能力を
得られる場合がある。
【初心者限定ガチャ】
10連。当たり付き。
初心者に優しい、
冒険に役立つようなアイテムが出ます。
職業ガチャ以外の全てのガチャが、
入っています。
当たり券は、当たり枠の、
好きな物と交換出来ます。
ハズレ券は、ハズレ枠の、
好きな物と交換出来ます。
【職業ガチャ】
10連。当たり付き。
職業はその職によるlevelに満たないと、
職を得る事は出来ません。
今回のみ、初期状態から、職が得られます。
職業によって、職によった能力を
得られる場合がある。
当たり券は、当たり枠の、
好きな物と交換出来ます。
ハズレ券は、ハズレ枠の、
好きな物と交換出来ます。
「どれにするか迷うな。
ここで失敗したら、
全てが台無しになる。
まあ、リセマラすれば良いんだが、
スタートダッシュがあるからな、、
安定なら、初心者ガチャだが。
普通なら武器だろう、、
アバターもそそられるが。
んー、、。
悩む。
職業も、無くはない。
俺は、、。
これだ!!
」
キラキラキラッ。
受け付けの女「さあ。この中から、
好きなモノを選んで下さい。」
「、、、。
いや、、
リセマラさしてえ!!!」
受け付けの女「リセマラなんてありません。
チャンスは平等に。一回限りです。
でわ。
素晴らしい時間をお過ごし下さい。」
こうして、俺はこの世界に堕ちた。
「くそぉ!!!」
俺が回したのは武器だった。
だが、レアで出た武器は、
職業が無くちゃ装備すら出来なかった。
実質
"ゴミ"
だった。
「はあ、あ。
どうすっかな、、」
『冒険へ出掛けよう!』
空中に表示された文字は、
俺を苛立たせた。
何処へ行けば良いのか。
何をしたら良いのか。
何も分からない。
「さみい、、
腹減った。」
俺の様な連中も少なくは無かった。
勝ち組は女を連れたり、
パーティーを組んだりして、
皆と上手くやっていた。
俺もそっち側だった、
"ハズだった"
匂いに釣られて歩くと、救済用の町があった。
冒険者用のテント等を貸し出して居て、
炊き出しも出ていたから俺はそこへ並んだ。
「また並ぶのか、、」
「見ろよあいつら。装備も無けりゃ、
仕事もしねえ癖に炊き出しに並んでやがるぜ!!」
見世物の様に、俺達をつまみに、酒を呑む。
ガチャ運が良かっただけの奴等は、
俺達みたいのを馬鹿にした。
「働けよ笑」
「働け!」
「働けないのか笑?」
輩は次々と増えて来た。
「腹減ってんだろ??
なあ?」
食べ物を投げたり、飲み物をかけたり。
好き勝手にやっていた。
「お姉ちゃん可愛いね?
家に来ない??」
中には相手の足元を見て、
女を陥れ様とする者まで居た。
「ほらほらくれてやるよ!」
金をばら撒き、それを拾わせる者。
「糞だな。」
中には耐えきれずに、
決闘をした者がいた。
だが。
結果は見えていた。
レアアイテムを奪われ、
更には、
笑い者にまでされた。
殺さずに生かされる。
"金無しのプレイヤー"
彼等の目的は、
俺らみたいな者が持っているアイテムだ。
モンスターをチマチマ倒すよりも。
確定で、何かしらのレアアイテムが手に入る。
それに、levelもある程度あるから、
直ぐに装備する事が出来る。
煽って、決闘させ。
彼等から奪うのだ。
俺だって何もしてなかった訳じゃない。
いろいろと観察をしていた。
情報を持たなければ、
残念ながら彼の様になってしまう。
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