第九部「蛇の見る幻」後編 (修正版)

 さきはあれ以来、毎日西沙せいさを交えて祈祷きとうを続けていた。

 そしてその過程で、西沙せいさの中に〝負の念〟が蓄積していることには気付いていた。


 ──……この子は…………強すぎる…………


 西沙せいさも自分が人と違うことは理解していた。しかしそれを受け入れるということは、普通に〝人間〟として生きていけないことも意味する。

 さき祈祷きとう中に背後で手を合わせる西沙せいさからの圧力に恐怖した。


 ──……この圧力…………どこかで…………


 しかしそれを思い出すことが出来ないまま、日々その圧力は大きくなっていった。

 同時に綾芽あやめ涼沙りょうさの修行も続けなくてはならない。とはいえ、まだ小学生の内は荒業というわけではなく、精神的な集中と知識の集積に重きが置かれている。

西沙せいさは危険です」

 本殿裏の祭壇でその日の修行を終えたばかりの綾芽あやめが、突然そんなことを口にした。

 さきも口にこそしなかったが、その言葉の意味は理解していた。そのさきは優しくさとすように返した。

綾芽あやめ…………おのが妹にそのような…………」

「あの五人…………私と涼沙りょうさが介入していなければあの場で死んでいました」

「…………二人が…………救ったと…………」


 ──……私は…………とんでもない後継を産んだのか…………


 次いで口を開いたのは涼沙りょうさ

「母上…………私は……西沙せいさが怖い…………」

 すでに学校は再開されていた。

 それでも一向に学校に来ない西沙せいさのことで、噂話だけが先行する。

 西沙せいさの〝黒い噂〟。

 あの場にいたことはすでに知れ渡っていた。しかもあの時、いつものように西沙せいさが虐めに遭っていたことも周知の事実。しかし当然のことながら非科学的な〝黒い噂〟と五人の飛び降りを学校が結びつけるわけもないまま、小柄で華奢な西沙せいさの噂話ばかりが蔓延していく。

 まして神社の娘。オカルト好きな年齢の小学生が飛び付かないわけがなかった。

 以前から自分は周囲に嫌悪されている存在だと感じていた西沙せいさは、今回の件で自分の存在価値を見出すことが出来なくなっていた。


 ──……私は…………人を傷つける存在…………


 西沙せいさが学校に再び戻る決断をしたのは、決して自発的なものではない。もちろんそれはさきの進言だった。

 西沙せいさは人と目を合わせないように、いつも下を向いて歩いていた。横断歩道の信号の色も視界に入る周囲の人々の足の動きで判断していた。

 しかしその時はたまたま周りに誰もいなかった。

 顔を上げれば赤信号かどうかは確認できる。しかし西沙せいさは止まることなく横断歩道の白線を辿る。

 何も考えてはいなかった。

 突如、横から聞こえるクラクション。

 驚いて体を戻すも、その時、西沙せいさは反射的に顔を上げていた。

 道路の向かいで自分を見る人と、目が合う。

 その人はフラフラと車道に進み出る。周囲にクラクションが鳴り響きその歩行者の直前で車が止まった。

 西沙せいさの目には見えていた。

 その歩行者の体に謎の黒い影が絡みつく。


 ──……なに…………?


 西沙せいさは神社まで走り、さきの膝で崩れるように泣き続けた。

 ただ、怖かった。

 結局、学校に戻ったのはそれから一週間後。

 もちろん生徒たちの間では〝黒い噂〟は収まっていない。しかし当然のように、そんな噂に教師たちは辟易していた。

 さきは他人と目を合わせられない西沙せいさのことを、学校には病気だと説明していたが、それをただの〝人見知り〟だからと強引に強制しようとする教師もいた。自分が間違っているなど微塵も考えてはいない。しかも同じように考えていたのは一人だけではなかった。

御陵院ごりょういんさん、黒板のこれを…………読んでください」

 五〇代の男性教師だった。

 その教師は返事の無い西沙せいさにさらに畳みかける。

「立ちなさい」

 西沙せいさはやっと立ち上がるも、顔を上げようとはしない。

「顔を上げなさい!」

 教師の張り上げたその声に、西沙せいさの中の何かが崩れた。


 ──…………やめて………………


 ゆっくりと、西沙せいさの顔が上がる。

 やがてその目は、黒板ではなく、教師の目に向けられた。

 途端に、教師の全身が黒い影に覆われて見えた。

 全身に汗を吹き出させた教師は廊下に飛び出し、廊下の窓から身を乗り出す。

 それをたまたま通りがかった別の教師が止める。

 それからは、教師も、さらには生徒も、誰とも目を合わせようとしない西沙せいさに対して、腫れ物に触るように接していった。





 西沙せいさがその酒造会社を訪れたのは、立坂たてさかから連絡をもらった翌日。

 すでに操業が停止したまま三日目。熟練の職人からの不安の声はもちろん続いていた。

「お酒というものは……生き物なんです…………決して休んでいる間に冷凍庫で眠らせておける物ではありません…………」

 立坂たてさかと二人でそう言う専務から一通り話を聞いていた西沙せいさは、会社の危機感をヒシヒシと感じた。

 専務の話し方だけをとっても、会社の存続の危機であることが分かる。もちろん専務としても西沙せいさに賭けていた部分はあった。

「職人たちは入れ替わりでチェックをしてくれていますが…………いつまでもこのままでは会社の存続に関わります…………まさか降霊術などと……そんなもので会社を潰すわけにはいかないんです」

 専務も未だに降霊術を信じていたわけではない。

 それが普通の感性であることは西沙せいさも知っている。目に見えないものを信じろというほうが無理があるとも考えている。

 それでも工場は事実として動かないまま。もはや信じるかどうかではなかった。

 専務の声が続いた。

「しかし…………〝先生〟ならなんとか出来ませんか…………?」

 地元でちょっとした有名人になっていた西沙せいさにお願いすれば、もしかしたらというわらにもすがる気持ちもあったのだろう。次々と言葉が溢れ出ていた。この段階では、専務もオカルト的な噂話を無視出来なくなっていたのは事実。

 総ては会社のため。

 そして西沙せいさは感じていた。


 ──……またか…………


 降霊術という話を聞いていた時から予想はしていた。西沙せいさに言わせると〝何を降ろすのか〟ですら理解出来ない。もはやオカルトですらない。ただのオカルト風の遊びに過ぎない。

 気持ち的に少し苛々とした感情がありつつも、それを抑えながら西沙せいさが口を開く。

「これから……その最初の五名…………ここに連れてきてもらうことは出来ますか?」

「これから……ですか?」

「はい。少し強引かとは思いますが事は急がれたほうがいいでしょう。ここに連れてきて頂ければすぐに終わります…………一週間以内に工場は再開出来ますよ」

 それを聞いた専務の表情が僅かに明るくなる。

 それから専務は直接五人に連絡を取り始めた。

 動かせる従業員数名にも連絡を取り、その五人の足になってもらい、最終的に五人が集まったのは午後三時。

 別の応接室に集められた五人と対峙するのは西沙せいさだけ。

 具合が悪そうに項垂うなだれる五名に向かって、西沙せいさ毅然きぜんと口を開いた。

「降霊術を度々行なっていたというのは…………事実ですか?」

 すると、全員がまちまちに顔を見合わせ始めた。明らかに落ち着きがない。体調が悪いところで会社に連れてこられ、しかも目の前にはゴスロリ姿の霊能力者。冷静でいられるほうが不自然だろう。

 しかし西沙せいさは敢えて追い詰めるようなことはしない。

 やがて、男性の一人が口を開く。

「……そういうのが、好きで…………」

「降霊術?」

 ついつい西沙せいさの言葉も強くなる。

 別の男性が言葉を繋げた。

「オカルトっていうか…………」

「オカルト? まあ、私もその道で生きてる人間だから興味はなくはないですけど……」

 その西沙せいさの言葉を更に別の男性が遮る。

「前にテレビでやってるの見て……それで興味があってやってみたくて……」

 その言葉に、西沙せいさは溜息をいて返した。

「ちなみに最後にやったのは?」

 それに対して、体調の悪かったはずの一人が意気揚々と語り出す。

「こっくりさんです…………動物霊って低級霊って言うじゃないですか…………それを降ろしてやってたんですが……どうやら終わらせ方が良くなかったみたいで……写真撮ったらオーブも写るし……毎晩夢にきつねが出てきて…………みんな……それで…………」

 この言葉に、西沙せいさの中の何かが崩れる。

「動物って…………低級なの? じゃあ人間は? 人間は高級なの? 同じ動物なのに? 他の動物に対して上から目線? 人間って何様だよ。私に言わせれば人間のほうがよほど低級に見えるけど」

 全員の目が泳ぎ始めた。

 空気が変わる。

 西沙せいさは畳み掛けた。

「いい加減にしてよ…………どこかで聞きかじった知識でオカルトに詳しいつもりになって、幽霊ってこういうものだとか、ああいうものだとか勝手にイメージを膨らませて思い込みの自己催眠で勝手に体調崩して周りに迷惑かけて…………オーブなんてただのほこり! カメラにしか写らないって時点で気付きなさいよ! 都合が良過ぎなの!」

 西沙せいさは立ち上がって声を荒げ、続けた。

「降霊術なんてただの遊びなんだってば! ホントに幽霊が応えるなら十円玉に指なんか置かなくても動くでしょ⁉︎ いい歳してんだからその判別くらいしなさいよ! 〝狐狗狸こっくり〟って漢字もただの当て字だからね。何が動物霊よ。人間だって同じ動物じゃないの。真剣に信じてんじゃないわよ! 総て医学と物理と心理学で説明されてるレベルでしょ。胡散臭うさんくさいだけのネット動画なんか見てないで自分で勉強しな!」





 西沙せいさが中学に入った年、綾芽あやめは三年生、涼沙りょうさは二年生。

 西沙せいさは小学校も結局あまり通わないままに進学したが、付近の三つの小学校から生徒が集まるため、当然のように西沙せいさの噂は引き継がれる。同じ小学校だった生徒は西沙せいさを恐れて近付かなかったが、それがかえって西沙せいさの噂に尾鰭おひれを付け加えていく。

 そしてこの頃になると、西沙せいさは目を合わせるだけではなく、手をかざすほうが相手をコントロールしやすいことに気が付いていた。猫や犬でそれを確かめるも、それ以上踏み込むことも出来ないまま、自分で自分を恐れた。

 そして中学校でも虐めは続く。

 西沙せいさの不登校が続く中、それでも三年生になる。

 すでに中学を卒業した綾芽あやめ涼沙りょうさは神社を継ぐことを決意し、高校には進学せずに本格的な修行の日々に移行していた。

 ある日、久しぶりに西沙せいさが登校した日。

 廊下を歩くだけで、周りからの冷たい目線を感じた。視線を落としているにも関わらず、それも西沙せいさの能力か、周囲の状況が見えていた。

 小さな声も聞こえてくる。

 それは決して西沙せいさが聞きたい言葉ではなかった。


    〝 バケモノがきた 〟

        〝 人間じゃない 〟

           〝 近付いたら殺される 〟

   〝 ── 人殺し ──── 〟


「あ、バケモノだ」

 聞き慣れた声。

 虐めグループの一人の声。同じ小学校の子の声。

 聞き間違うはずもない。


「人殺しが来た」


 その声に、西沙せいさは足を止める。

 無意識に顔を上げた。

 首を回す。

 声の主を見付けると、その目を見つめた。


 一人が二階の窓から飛び降りる。


「人殺し────」

 振り返った西沙せいさは、右手を後ろに振り払った。


 一人が壁に体を叩き付ける。


 周囲から悲鳴が上がった。


 午後にさきが学校に呼ばれる。

 もちろん、物理的な証拠があるわけではない。西沙せいさが直接触れたわけではない。教育現場では心理的なものとして片付けるしかない。

 しかもその中心にいるのは西沙せいさ

 それでも、さきは分かっていた。

 自分の娘を疑いたくはない。

 しかし感じたものは、母としての感情を潰すだけ。


 当然、綾芽あやめ涼沙りょうさ西沙せいさを疑う。

 物理的な証拠はなくても、これまでの経緯を考えると二人からの疑いももっともと言えた。

 深夜までの荒業を終えた日の夜、綾芽あやめ涼沙りょうさは母のさきを捕まえる。本殿裏の祭壇の前で最初に口を開いたのは綾芽あやめだった。

西沙せいさには……〝蛇〟がついています…………」

「あなたは……それを見たのですか?」

 さき毅然きぜんをした態度を崩さない。

 二人が西沙せいさに対して距離を置いていたことはさきももちろん気付いていた。それに対して仕方がないと判断することは簡単だろう。西沙せいさのそれまでのことを考えれば当然とも思える。

 しかし〝母としての自分〟もいる。

 西沙せいさに恐怖しながらも、遠ざけたくはなかった。

 しかし綾芽あやめも負けずに応える。

「……いえ…………何度も感じました」

「あなたの程度で感じたものなど────」

「いえ母上」

 そう言ってさきの言葉を遮った綾芽あやめが続ける。

西沙せいさには何かが憑いています…………本殿に入れるべきではないと…………」

 さきも気が付いていないわけではなかった。


 ──……あの時の〝蛇〟だとしたら…………連れてきたのは…………


 しかし、それを二人に伝えることはなぜかはばかられた。


 西沙せいさの中学校の卒業までは残り僅か。

 それから丸二日。

 さきは一人で、西沙せいさだけを本殿裏の祭壇前に座らせて祈祷きとうを続けた。

 そこは本殿の中心となる本祭壇とは別の準祭壇の一つ。秘儀ひぎ密儀みつぎに使われる所。

 絶対に綾芽あやめ涼沙りょうさには関わらないように伝え、さき西沙せいさは睡眠も取らずにただただ祈り続けた。


 ──……あの時の〝蛇〟ならば…………これで……………………


 どれだけの時間だっただろう。

 もはやさきにも時間の感覚は無い。

 やがて、さきの背後で西沙せいさが倒れる。

 そして、やっとさき呪禁じゅごんを止めた。

 西沙せいさが荒い息と共に呻き声を上げながら体を起こす。

 そこにさきが口を開いた。

西沙せいさ…………あなたの力を半分まで押さえました…………今までのように力を発揮することは出来ないでしょう…………もう人と目を合わせても操ることは出来ないはず…………それでも、あなたの力は強過ぎる…………しかしあなたに憑いたものが何者であっても、私の力には反発出来ない…………」

 さきは体を後ろに回す。

 西沙せいさは苦しそうに両手をついて肩で息をしていた。

 その顔がさきを見上げる。

 そのままさきが続けた。

西沙せいさ…………事実とは曲げられないものです…………行ったこと、終わったこと、いずれも受け入れるだけです…………そして、この世の中にはあなたを良く思わない者が多くいます。あなたをここに出入りしている税理士の立坂たてさかさんに預けます。そこから高校に通いなさい。これからあなたは、その力を使って人を助けることになるでしょう。そして…………あなたを助けてくれる人も必ず現れます」

 そう言うさきの目を、西沙せいさは見つめ続けていた。





 酒造会社が操業を再開するまでは、西沙せいさの言った通り一週間と掛からなかった。

 五人を説得した翌日には他の体調を崩していた従業員を含め、全従業員に向けて西沙せいさが工場内で説明をする。

 今回のことは〝幽霊に取りかれたという思い込みによる集団ヒステリー、もしくは集団パニック〟であると。

 西沙せいさにとっては典型的な〝集団心理〟の一つでしかない。

 最近はこういう〝心霊〟とは無関係な仕事も増えた。幽霊がいるかいないか、ではない。

 少なくとも今回の件は〝思い込み〟によるもので総ての説明が出来た。

 もしもそれ以外ならば、西沙せいさが気付かないわけがない。

 もちろん今のような考えに至ったのは、萌江もえ咲恵さきえの存在があったからだ。自分とは真逆の考えのようでいて、単純に総てを否定するわけでもない二人に、西沙せいさは目を開かされた気分だった。

 西沙せいさも心霊的なアプローチから入ることはやめた。まずは別の角度から情報を精査する。そして、それが事実として結果に繋がっていた。


 ──……お母さんの言った通りだね…………


 しかしおはらい的なことをするわけでもないので、なかなかお金を貰いづらいのも事実。それでも解決したことに対しての謝礼をもらうことも少なくはない。

 事務所そのものを違う形に移行していくことも考えた。しかしそれも何かが違うような気がしていた。幽霊や呪いやたたりと言われていることの多くは一皮剥けば人が作り出した恐怖の結果。それでも説明の出来ないことも確かに存在する。西沙せいさもそれを何度も見てきた。

 自分でなければならないとは考えていない。

 萌江もえ咲恵さきえもいる。

 それでも、西沙せいさには〝守らなければならないもの〟があった。近頃、それを強く感じる。それは萌江もえ咲恵さきえに関わったからに他ならない。

 今回の酒造会社からは謝礼を支払いたいとの申し出があった。

 再び応接室で専務と話しながら、やはり西沙せいさは最近言い慣れたセリフを言ってしまう。

「大したことはしてないので…………」


 ──……この言葉、飽きたな


 それでも相手には初めての言葉。

「いえ、そんなことはありません。解決をして頂いたのは事実です。お陰で製造ラインも無事に再稼働させることが出来ました」

 純粋な感謝の言葉。

 西沙せいさは素直に受け入れることに努めた。

 それでもやはりこの言葉を言ってしまう。

「私は50%……幽霊も呪いもたたりも信じていない能力者です。ホントに私の人とは違う能力が必要となった時以外は、仕事とは言えませんよ」

「しかし何か御礼をしたいと社長も申してまして…………」

「では…………こちらの日本酒を何本か頂けたらそれで…………」

「え……ええ……私どもは構いませんが…………」

「お酒好きな知り合いがいますし…………私もこちらのお酒は前から好きでしたので」

 西沙せいさは清酒の一升瓶を三本もらうと、二本だけを贈答用に包んでもらった。


 ──……たまには、お礼しないとね…………


 外の陽差しが、春が近付いていることを告げていた。





        「かなざくらの古屋敷」

      〜 第九部「蛇の見る幻」終 〜

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