不整理未整頓~我が愛しの機能不全家族よ
わか
第1話 はじめは機能不全家族から
我が家は、現在バツイチ母1人未婚娘1人のふたり家族で3LDK南向き。未婚娘が私であります。
それでも最初は父と弟がいたけれど、父は浮気を華麗に決めて離婚後に家を出て、弟は遅めの結婚をして、家を出た。
そんなわけで、最初は四人いた家族は半分の、女だけのふたりになったわけで。
生活は楽しい。なにしろ女同士だから、性の話以外はあけすけに色々と話す。
七十過ぎの母は未だに働いて、我が家の細くてちっこい大黒柱として頑張っている。私は体調を崩してしまい、毎日特になにもせずにぼんやりと毎日を過ごしている。親不孝の極み。
我が家も最初から不整理未整頓だったわけではない。男性陣が細々と片付けたり、色々していた時期もある。その頃は普通の家よりびっちびしに綺麗だった。が、この中で問題なのが父である。片付けが好きなら自分の部屋だけ片付けていればいいのに、他の部屋が気になるタチなのだ。特に気になるのが私と弟の部屋。子どもがふたりの部屋なんだから、ごちゃごちゃになるのは当たり前だと思う。が、それがダメ。特に酒乱だったので、飲むともうダメ。何回机の中のものを全部ダイニングに撒かれたことか。その度にエグエグ泣きながら、母に手伝ってもらってダイニング中に散らばったいろんなものを徹夜で拾い集めて空っぽの引き出しに納めるのだった。
父のヒステリー気味の潔癖は、浮気が始まるとますますひどくなった。そりゃそうだ。ホテルのシンプルでものが最小限に押さえられた部屋と、比べんでくれ。しかもその時は浮気相手とウキウキ一緒にいるんだから、気分もいいだろう。
我が家はだんだ機能不全家族になっていく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます