三日月

蒼く遠い夜空に

光るのは

細く尖った三日月

刃のように冷たく

揺れて見えるのは

まだ

既読にならない

心があるから


遠い場所

目映いほどに輝く

イルミネーションの中に紛れて

月は見えなくなって

もう

忘れて

見上げなくなったのかな


街の喧騒に

消えてしまった

三日月

遠い夜空

煌めいて

冷たい夜を裂くように

既読にならない

心を

切り裂いて

赤い涙流したなら

あの人を

濡らしてくれるでしょうか


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